一点だけ指摘

上野先生のファンですし、

本書は著者の素直な自戒や反省もこめられており、
読み手に伝わる文章です。


ただし、
一点だけ指摘させて下さい。


P.341
「行政が機能しなかった津波と原発事故のあとも、
子どもをひっかかえ、
年寄りの手を引いて、
生きるために逃げたのは女たちでした。

男たちがいさかったり茫然自失しているあいだにも、
おなかをすかせた子どもを食べさせ、
安全を求めて逃げ惑ったのは女たちでした」

とだけ書かれています。

僕は以下を付け加えたいです。

「原発事故を収束するために、
愛する妻子と離れて、
決死隊として現場で奮闘した自衛隊、
消防隊、
警察の多くは男たちでした。

そして今なお危険な現場で、
原発の後処理をしている作業員の多くは男たちです」

おそらく上野先生は、

「原発を推進してきたネオリベはオヤジたちでした。

そして、
現政権のもとで再稼働を進めるネオリベもオヤジたちです。

東電の上層部も全てオヤジです」
と言うことでしょう。


それは僕も否定しません。

ただし、
安全に生きることができる社会を目指し、
作るのは男女問わず一緒です。

ジェンダーを超えて老若男女が手を携えて、
より良い日本の未来を作っていこうではありませんか。