音の文化を社会学的に考察する多方面な研究の集大成。値段に見合った充実の内容
音楽とは「どんな時代・場所でも愛される普遍的な価値を持つもの」。
そんな漠然としたイメージを私たちは持っている。

しかし同じ音でも、
それをとりまく社会環境によって称賛されることもあれば、
蔑まれたり生活音として聞き流されることもある。
「音」は人々が「文化的に価値がある」と感じることによって「音楽」に「なる」。

本書はこうした視点に立って、
明治以降の日本における音の文化と社会の関係を考察する。


俎上にのせる主な題材は、
寮歌、
チンドン、
民謡、
民族舞踊、
ソノシート、
映画の語り、
鉄道音など。
こうした音を、
当時の人々がどのように受け止め、
向き合い、
育てていったかを、
膨大な資料を駆使して生き生きとした筆致で描き出す。
「いわゆる音楽」と「音」の境界線上にある題材をあえて選ぶことで、
「音楽」の既成概念を取り払い、
さらに音楽にとどまらない文化全般との向き合い方を考える視点を提示する。
音楽論というより社会学的な研究書である。

パン工場経営者がバナナのたたき売りの口上保存の中心人物となった話、
パリで活躍したショパンの母国ポーランドが、
コンクール開催を通じて権威を確立していった経緯、
宝塚歌劇団が録音テープ2000本に及ぶ日本舞踊の調査を行っていた歴史など、
多彩なエピソードが盛り込まれており雑学本としての魅力もある。


半分以上は、
2004年から2010年にかけて発表した論文を下敷きにしている。
また『聴衆の誕生』『日本文化 モダン・ラプソディ』『歌う国民』など、
過去の著書で取り上げた題材が重複して登場する。
数十年来の研究の集大成の様相を呈しており、
4,200円という価格にも納得がいく。

500ページを超える大作で、
1章が薄い新書本程度の分量がある。
題材の背景にある社会と文化の状況を独自の視点で分析し、
それを踏まえて、
取り上げる題材と、
関わる人々、
受け取る人々が変化していった過程を、
丁寧にたどる。
そうしたアプローチが、
複数の力学が働く中で音楽文化が(決して直線的に変化するのではなく)複数の方向へ変化をとげていくストーリーを浮かび上がらせていく。
鉄道ファンの興味対象と、
鉄道雑誌をはじめとするメディアの編集方針の変遷などは圧巻である。
サウンドとメディアの文化資源学: 境界線上の音楽

その他の感想

指がなくても
アイデアはGood
久しぶりのバラードシングル
1本でも樹を植えるのは大事なこと
北アルプス好きなら
この値段で古い電源も使えました。
大型店経営向け
グローバル化する日本に生きる全ての人に読んで欲しい必読の書
不満も多々あるけれど、エンタメ小説としては及第点
うるさい!!
ノラのキャリアから満遍なく選ばれたベスト・オブ・コラボ
ファスナーじゃなかった・・・
底面の取付けネジの位置が従来と同じでした。
これはオトナにおすすめ!
for 仏像大好き年長さん
ネッククーラーが必須
機能軽視!デザイン重視!
ノウハウ本では決して学べない「心得」を記した一冊
私は微妙でした。
とにかく稲葉さんの歌詞に脱帽
一生大事にしたくなるような参考書
いろいろと模索しながら
ブレーキOHで使用
作りたてのアツアツがおいしい
スベスベになる魔法のクリーム!!
ファイナンスの入門の入門書
十分な使用感です!
日記を書くのに必須
思ってたよりも良かった!!
難しい問題
戻る