とても、とてもわかりやすい。

書かれているコードがとても簡単なことに驚きました。

この本全体に言えることはとてもすっきりしていて、
しかも本質をついているということです。

技術書によくありがちな用語の乱用が本当に少なく、
なぜそう表現できるのか理由をつけて書いているところがとても助かります。

1章から16章(+α)で構成されていますが、
重要なところは前半のウェイトを占めるオブジェクトについて、
中盤では関数やスコープ・クロージャやprototypeプロパティだと個人的に思います。

特にスコープとクロージャはわかりやすく、
例えばこの本のp100での静的スコープついてはこの本によってスコープチェーンが関数を呼び出す前に生成されること、
そしてそのことからローカルスコープ（関数スコープ）内のどの位置に返される値を書けば関数を複数回呼び出したときにスコープチェーンの利点を利用した機能が使えるのか親切に書いてあります。
（失敗例との比較をしてあるので特にわかりやすい！）

オライリー・ジャパンでは他に有名な『JavaScript:The Good Parts』、
『JavaScriptパターン』を持っていますが、
これらと違うのは前者の2冊が比較的応用なのに対しこの本は基礎に重点を置いている点です。
わからないところはインターネットで検索して調べるのは基本ですがこの本はそれをコンパクトに整理されていることから、
断片的な知識によらず俯瞰的に知識を手に入れられることが最大の利点です。


もし上に挙げた2冊を持っていないのならまずこの本で理解を深めてから進んだ方が効率的にかつスムーズにJavaScriptを駆使できると思います。