「軍国主義」が日本を救う (一般書) の感想

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参照データ

タイトル「軍国主義」が日本を救う (一般書)
発売日販売日未定
製作者倉山 満
販売元徳間書店
JANコード9784198638580
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購入者の感想

まず、本のタイトルと内容が一致していないことを指摘しなければなりません。
過激なタイトルで消費者の心を掴むのはマーケティングの基本ですが、意図的な誤用はあまり感心できません(なので☆マイナス1)

本当のタイトルは『有事法制が日本を救う』です。
自衛隊が軍隊として国民の生命財産を守るという本来の目的を達成するためには、その活動を阻害する様々な既存の法律や規制を見直さなければならない、と著者は主張しています。

タイトルを一見して、「新しい視点だ」と思うと、これも誤解です。
自衛隊の活動を担保するための有事法制問題は、自衛隊に「軍隊としての機能」を持たせるきっかけとなった90年代のPKO海外派遣以来、ずっと制服組(自衛隊)と背広組(防衛省)が取り組んできましたが、著者が指摘するように他省庁の規正法や財務省の予算会計が適切な有事法制の整備を妨げ続けているのが現状です。

筆致の過激さが売りの著者ですが、内容はオーソドックスなものです。
集団的自衛権の行使が可能になっても、現行法の下では「自衛隊≠(世界の常識的な)軍隊」です。

自衛隊が戦争のできる軍隊になることを望む人には「まだこれだけの国内ハードルを越えなければならないのか」という現状認識を与えるでしょう。
自衛隊が戦争のできる軍隊になることを望まない人には「これだけのハードルを安倍政権下で全て解消するのは困難だろう」という現状認識を与えるでしょう。

「憲法=戦争放棄」とした上で、改憲派の人にも護憲派の人にも得るところがある一冊だと思います。

※ただし!!!! 著者は過激な文体がウリなので内容についても、読前読後に頭を冷やして冷静に読み直す(振り返る)ことをお忘れなく。

相変わらず過激なタイトルの倉山氏の作品。

いきなり「軍国主義」とは驚かされるが、いったいどれだけの人が「軍国主義」がどのようなものなのか正しく定義できるのだろうか。

戦後の日本では戦争をしたことに対する反省ばかりさせられていて、戦争や軍隊に関することを正しく教わらない。戦時国際法のことなど、まず学校では教わらないが、本当に戦争に巻き込まれたら私たちはどうなってしまうのだろうか。そういった危機管理を考えるためにも、最低限これくらいは知っておいた方が良いということが書かれている。

各方面に喧嘩売りまくりだが、どちらかというと左翼より保守派に喧嘩を売ってるかも。
そんなことを言うと「保守分断は良くない!」と言う人がまた出てくるのではないかと思うが、そういうことではない。
あんなザルのような特定秘密保護法や骨抜きにされた集団的自衛権で「戦争になる」と騒ぐ左翼はわかりやすいし、矛盾を突くのも簡単だ。たちが悪いのは、この程度のもので戦後レジーム脱却できると喜び、そして憲法九条があるから何もできないなどと言っている保守派の人間だ。
倉山氏はいつも言っている。「憲法を改正しなくてもできることは何でもやれ」と。今の憲法下でも何ができるのかを考えて、行動するための本である。

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徳間書店から発売された倉山 満の「軍国主義」が日本を救う (一般書)(JAN:9784198638580)の感想と評価
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