絶界演舞 [DVD] の感想

全国ツアー2012『絶界の鬼子母神』〜東京公演(NHKホール:4月22日)を全収録したライブDVD。
ライブは2部構成で、第一部は2011年12月21日に発売された完全オリジナル・ストーリーによるトータル・コンセプト・アルバム『鬼子母神』を完全再現。
今ツアーでは、サポートドラムに土橋誠氏、サポートキーボードに阿部雅宏氏を招いて、アルバムと同じメンバーでの演奏が実現されたこともあり、かなり再現性の高いライブとなっていると思います。
全12曲の組曲で構成されるアルバムの再現ということで、途中に一切のMCはなく、過去の陰陽座のライブをご存知であれば「陰陽座らしくない」と感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、きっと“映像付きのアルバム鬼子母神を聴く”みたいな感覚に見舞われるのではないでしょうか。

第2部は、定番曲、シングル曲を中心に19曲を披露し、うち、『鳳翼天翔』、『甲賀忍法帖』、『蒼き独眼』、『黒衣の天女』、『組曲「義経」〜悪忌判官』、そして最新シングル曲『紺碧の双刃』と、キャッチーなシングル曲を6曲披露していますので、陰陽座ファン、メタルファンならずも楽しめる構成だと思います。
MCの無かった第1部とは打って変わって、第2部では兄上（瞬火氏）のトークも健在です。
また、第2部のすべての楽曲は、サポートドラムの土橋誠氏にとっては今ツアーで初めて演奏された曲となりますが、陰陽座ファンが十分納得できるレベル（をさらに上回るくらい）の実力を発揮されていると思います。

特典CDは、DVDとは別の公演での第1部を収録したCDとなりますので、12曲入りのライブアルバムが1枚付いてきたという感じで、豪華すぎる特典だと思いました。

全体を通して黒猫さんもよく声が出ています。招鬼、狩姦の両氏のテクニックも冴えてます。第2部の兄上のMCは相変わらずグダグダです。MAKOTO（土橋）氏はドラムが上手くてイケメンです。キーボーディストの阿部氏の参加で演奏の厚みも増しています。

何より、トータル31曲入りのライブDVD＋12曲入りのライブCDが5千円程度で購入できるのですから、かなりお得感のある作品ではないでしょうか。