ワールドトリガー 4 (ジャンプコミックス) の感想

玉狛支部をとおしてボーダーに入隊することに
なった遊真。しかし本部上層部はそれを阻み、
遊真の黒トリガーを奪おうと画策します。

遊真のもとに送り込まれた刺客は精鋭ぞろい。
A級1位の太刀川隊、2位の冬島隊、3位の風間隊、
7位の三輪隊が、 遊真の黒トリガー、そして命を
狙います。そこに立ちふさがるがS級隊員で
黒トリガーもちの迅と、A級5位の嵐山隊。
ふたつの勢力が火花を散らします。

バトル描写に重ねて、読者に対するボーダーの
武器やポジションが紹介されており、その点に
作者の抜け目なさがうかがえます。

果たして遊真は無事ボーダーに入隊できるのか。
迅はどのような手を打つことができるのか。
見どころいっぱいの巻となっています。

表紙の通り4巻の主役は「迅」と言っても良いでしょう。

今回、迅がメインであるのもワールドトリガーという漫画の
基礎がしっかり固まって来た証拠ともいえます。

一気にネイバーとのバトルになってしまうより
こうしてボーダー内のバトルを描いた事で
ボーダー内の力関係や人間関係がより鮮明になる巻だったと思います。

ジャンプ漫画で久々に「おっ！！」っと思ったのは
迅の先制攻撃による、あのシーンです。

葦原先生の可愛らしいキャラデザインでこういった描写が来るとは！！
と衝撃を受けたと共に、更に人気を底上げしたなと思ったシーンでした。
「トリオン体」という設定。上手く考えたもんです。
そうでなかったら少年ジャンプでは難しい描写だったでしょう。

それと何と言っても加筆修正の量の凄い事に驚かされます。
葦原先生の作品愛が溢れています。

それと私は毎週ジャンプで読んでいますが
なんだかんだ今でも掲載順が一番気になります。
コミック派の方に説明しておくとワールドトリガーは最近の連載漫画では良い方だと思います。
「新鮮力キャンペーン」というキャンペーンでプッシュもされています。
しかし、今のジャンプはメディア化した人気漫画が多く
新規の漫画が育ち難いのが現状です。こんなに面白いのに
掲載順が下がってしまったら・・・先が読めなくなるのだという不安はいつもあります。
そういった心配のなくなる様に早めのアニメ化を願うと共に
ジャンプの連載漫画枠の増加や長期連載漫画は隔週連載にする等と
いった対策もそろそろ考えるべきではと思う次第です。