Here My Dear の感想

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まず、タイトルを見て「嘘付け！」と言われそうですが、私に取ってはこの作品がマービンの残した中で最高傑作だと思ってます。例えば個人的にはWhat’s Going Onよりも上です。離婚と言う極めて個人的な内容であったが為に、この作品は過少評価されすぎだと思います。聞けば判ります。アレンジやメロディ、それに幾重にも重ねたヴォーカル全て完璧です。この値段ですし、是非、聞いてみて下さい。

　ライナーノーツを読んで笑ってしまった。今更、本作の復権ですか？
　自慢じゃないが、自分は、最初聞いたときから本作のこと気に入っていましたよ。ま、英語ができないことの副産物でもあるので、エバれた話じゃないけどもさ、

　本作について、成立の背景は、ま、話半分に読んどけばいいとおもう。音楽は、ようするに、音楽。聞いてみて、どうリスナーが感じるか、だ。これが結婚伝説だろうが、銀婚伝説だろうが、そんなことはどうでもいいことなんである。

　アイズレーズにしろ、カーティスにしろ、７０年代半ばから作品の質を落としていくアーティストが多かった中で、本作は７８年発表にもかかわらず、高品質を維持している。
　個人的な意見では、ストリングス、ホーン・セクション、女性コーラスなどをあまり重ねず、聞きようによってはリハーサルともうけとれるようなサウンドの薄っぺらさが、逆に成功の要因だったと思う。
　あまり他人と会いたくなかったのか、はたまた予算がなかったのか、とにかく、ある種のチープ感というか、「作りこまれていない感」が本作の音楽に独特の自由さを与えている。　

　いまやクラシックとなった全３作と較べると、超Ａ級のキラー・チューンに欠けている所が、低評価の一つの根拠にもなっているかと思うが、平均点では、「レッツ・ゲット・イット・オン」を上回るような気もする

　本作は拡張版ということで、ボーナスＣＤ１枚分の別テイク／ミックス、エクステンデッド・ヴァージョンがてんこ盛りだが、それらボーナス・トラックは、著名なミュージシャンやプロデューサーが依頼され、各人１曲ずつ選曲しミックスしたらしい。ブーツィー・コリンズやらマーカス・ミラーやら、リオン・ウェアやらの名前がクレジットされている。