図解入門 よくわかる痛み・鎮痛の基本としくみ (How‐nual Visual Guide Book) の感想

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参照データ

タイトル図解入門 よくわかる痛み・鎮痛の基本としくみ (How‐nual Visual Guide Book)
発売日販売日未定
製作者伊藤 和憲
販売元秀和システム
JANコード9784798029467
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購入者の感想

本書は痛みのメカニズム、種類、診断、治療法、投薬などを幅広く扱っています。
各テーマは要点のみに絞って、文章も図も数倍の内容から推敲を繰り返して
凝縮して書かれていると感じました。

痛みのメカニズムでは神経科学の基礎知識を押さえ、これを基礎に薬理学の
背景となるメカニズムの説明や各疾患の解説が続きます。
幅広い分野を対象にバランスよくポイントに的を絞った内容となっている反面、
この本しか読まない人は、専門用語の羅列に感じると思います。
個々の専門用語の解説よりも、その関連性に比重を置いています。

従って、より深い内容の本を読む際に必須ポイントを効率よく押さえて、基礎を
固めるためのサブノート的な使い方が適していると思います。
専門書を併読せずとも、用語の意味をネットで調べながら読む方法でも使えます。
私は本書を軸に色々な本を(全部読むのは大変なので)つまみ食いしながら乱読し、
細かな用語の詳細はネットで検索して補充しました。

内容的には、本書の参考文献の筆頭に挙げられている痛みと鎮痛の基礎知識[上]基礎編 ~脳は身体の警告信号をどう発信するのか (知りたい!サイエンス)
の上下と重複する部分が多くあります。
但し、イオンチャネル、電気信号、化学式は割愛されています。
また、掘り下げの度合いは全く異なりますが、臨床医のための痛みのメカニズム

痛みのメカニズムについて、入門レベルを越えるぐらい詳しく説明されています。次のようなことが書かれています。
1 うつ病などでセロトニン神経の働きが抑制されれば、セロトニンがほとんど分泌されないため、自己鎮痛が起こりません。それで怒りや不安などの感情的ストレスが加わると、普段より痛みを強く感じることになります。
2 皮膚や神経が損傷した直後の痛みは緊急性が高く、いち早く脳へ情報を伝えなければなりません。したがって痛みは局在が明瞭で鋭い痛み(一次痛)が中心となります。
一方、筋肉や内臓は、常に皮膚に覆われているため外界の危険を直接受けることはありません。緊急性は低く、やや曖昧でも問題ありません。したがって、筋肉や内臓の痛みは、局在が不明瞭で鈍い痛み(二次痛)が中心となります。
3 心臓疾患では左肩に、胆嚢や肝臓疾患では右肩に痛みが出現することもあります。
4 実際に損傷されている所と異なる所が痛む関連痛が起こる原因は、内臓から痛みを伝えてきた神経が、脊髄で他の部位(皮膚など)から痛みを伝えてくる神経とまとめられて脳に投射されるため、脳がどこからきた痛みなのか正確に判別することができず、誤認を起こすのではないかといわれています。
5 骨が折れたとき、骨本体が痛いのではなく、破壊に伴う炎症や骨折に伴う機械刺激などで骨膜の侵害受容器が興奮し、痛みを起こすのです。
6 一般的に一週間筋肉を動かさなければ10〜20%程度筋力が低下するといわれます。
7 関節の変形には膝周囲の筋肉量が大きく関与しています。このことから、膝を支える筋肉を鍛えることも大切な治療です。

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