レジリエンス 復活力--あらゆるシステムの破綻と回復を分けるものは何か の感想

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参照データ

タイトルレジリエンス 復活力--あらゆるシステムの破綻と回復を分けるものは何か
発売日販売日未定
製作者アンドリュー・ゾッリ
販売元ダイヤモンド社
JANコード9784478012338
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 社会学 » 社会一般

購入者の感想

日本語のものを読んだのち、英語の原書を入手して、勉強がてら、英文を少し、読んでみました。
レジリエンスの定義の部分を写しておきます。

Through this book we will explore resilience in both systems and people. Accordingly, we frame resilience in terms borrowed from ecology and sociology as the capacity of a system, enterprise, or a person to maintain its core purpose and integrity in the face of dramatically changed circumstances.

本書では全体を通して、システムと人の双方に関するレジリエンスを検証してゆきたい。そこで、生態学と社会学の分野から表現を借用し、レジリエンスを「システム、企業、個人が極度の状況変化に直面したとき、基本的な目的と健全性を維持する能力」と定義する。

例によって目次を書いておきます。

序章:レジリエンスとは何か
第1章:頑強だが脆弱なシステムはどう崩壊するか -漁場・インターネット・金融市場
第2章:感知し、拡大し、参集する -アルカイダ・結核菌・新しい電力網
第3章:多様性を密集させる -都市と熱帯雨林
第4章:人はいかにこころの傷から回復するか -個人のレジリエンス
第5章:協力と信頼はいかに生まれるか -社会のレジリエンス
第6章:リスク志向を抑制する多様性と寛容さ -社会のレジリエンス2
第7章:コミュニティの適応能力 -社会のレジリエンス3
第8章:コミュニティを支える「通訳型」リーダー -社会のレジリエンス4
第9章:レジリエンスの習得

レジリエンス(resilience)は、心理学の分野では有名な概念である。
トラウマなど精神的外傷に効果的に対処する個人の能力と定義される。弾力性などとも訳される。
本書での復活力という訳は感心しない。
その状態に陥ってからの回復ではなく、その状態の中にあっても折れない力。
のほうが正確にレジリエンスを表しているだろう。

このレジリエンスは様々な分野で今注目される概念だ。
土木工学の分野では橋などの建造物が損傷したあとベースラインまで回復する性能を、
緊急時の対応力についてはチミン生活に欠かせないライフラインが地震や洪水のあと、どのくらいのスピードで復旧できるかを、
生態学では回復可能な状態を回避する生態系の力を、
ビジネスでは、自然災害や人災に遭遇しても業務を継続できるようにデータや資源のバックアップを整備することを、
総体的に言えば「変化に直面した際の継続性と回復を意味する」

ま、だから年寄りには基本的にレジリエンスは少ない。

というわけで本書では
漁場・インターネット・金融市場・テロ集団・軍隊・送電網・生物・虐殺・瞑想・原始社会
などのレジリエンスについて検討していて、どれも皆興味深い。

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