PSYCHO-PASS ASYLUM 1 (ハヤカワ文庫JA) の感想

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参照データ

タイトルPSYCHO-PASS ASYLUM 1 (ハヤカワ文庫JA)
発売日販売日未定
製作者吉上亮
販売元早川書房
JANコード9784150311674
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

購入者の感想

細かいレビューは他の方も書いてらっしゃるので、割愛させていただくとして
仄暗い雰囲気は原作の者を踏襲しつつ、世界観をうまく拡張していてとてもおもしろくて読みごたえがあります。
原作ファンの方、もしくは設定を大まかに知っている方は、一読の価値があると思います。
アニメをよく見ていた人はニヤリとできるような会話も仕込んであったりして、飽きずに一気に一冊読み切ることができました。

ただ、二つだけ

作家さんの文体なので、好き嫌いでどうこう言うものでもないのかもしれませんが、文中の横文字語やルビの使用頻度が異様に高いです。そこを読みづらいと感じる方もいるかもしれません。

後、表現が凄惨で生々しいというか、グロテスクで目を覆いたくなるような描写が超緻密に描写されているので、耐性のない方は注意した方がいいと思います。

「シリーズ自体、またどのキャラクターも皆好き」という人間の感想です。
正直に申し上げますと、サイコパスのスピンオフはどれもブレがないのでさほど心配はしていなかったのですが、今までとまったく違う方でしたのでやはり多少不安はありました。
これは完全に杞憂で終わり、「短編」「読み切り」では片付けられないような濃度があります。
ただのサブキャラクターにスポットを当てた小話ではなく、あの社会が包み隠している闇の側面にもがっつり切り込んでいく感じです。

吉上さんのキャラクターと世界設定の噛み砕き方は私の中では完璧で、S-Fマガジン掲載のものからずっと「ありがとうございます…ありがとうございます…」と言いながら拝読しつづけているのですが、本当に節々から著者の本気さが滲み出ています。
縢篇は本編を知っていた方が楽しめると思いますが、グソン篇は時代も舞台もだいぶ異なるので(槙島が登場した瞬間に本編の空気になるのがまた面白かった)この連載から読者が増えてもいいレベルだと思います。
グソン篇については、そのことから「いまいち本編と繋がらない」という方もいらっしゃると思いますが、それは人によるかなという感じ。
またラストに若干スピリチュアルな表現があり、これは本編のリアルさを考えるとやらない方がよかったかなとも思いましたが、結果的にその部分を描いていただいたことによって私は救われましたし、あってよかったと思っています。
縢篇はおそらく誰が読んでも完璧なんじゃないかなぁという印象…そして一番「噛み合わなかったらどうしよう」と思っていた同時期発刊だった『追跡者縢秀星』でも、ちゃんとこちらの物語の内容を受けているどころか度々触れられており、本編で飲み込めない想いを抱えてしまっている方は、合わせて読んですっきりしてほしい。
とても良かったです、読み返してボロボロになってもいいように二冊買いました。

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