どんな時代もサバイバルする人の「時間力」養成講座 (ディスカヴァー携書) の感想

この出版社から出ている、著者の「「縲恬ﾍ養成講座」シリーズはこれで6冊目。いずれも新書サイズながらも非常に読みやすく、分かりやすく、実践しやすい内容だ。
今回は、「時間力」。最近の時間管理の本に比べると、目新しさや興味を引くキャッチコピーもないが、執筆、講演、テレビ出演と数多くの仕事をこなす著者の実践的な時間管理のコツ、ノウハウが薄い本の中にぎっしりと詰まっている。

忙しい中で数多くの著者の書いたものだけに、その一つ一つの記述に説得力があるというか、感心する。会社にこういう上司がいて、厳しく指導してくれると社員も育つんだろうなぁ。

と他人事のように感想を述べたが、私自身は、著者の時間管理のノウハウよりも、むしろ彼の仕事に対する心構え、意気込みに共感を覚えた。

著者も言うように、仕事って多少、多めにあった方がいい。仕事を効率化して楽をしたいのではなく、もっといい仕事を、もっとたくさんしたい。
最近、周りを見渡すと、要領よく仕事をこなす人が多い。「自分の仕事はここまで」と決めたら、それ以上のことはやろうとしない。それはそれで、個人のライフスタイルの選択の問題だから文句を言うつもりはないが、自分はイヤだ。自分の仕事は、他人から与えられるものではなく、自分で作っていくものだと思う。新たな仕事を作るためにこそ、仕事は効率化するのだ、そしてその時間を作るためにこそ、時間管理をしっかりと行うのだと思う。

そういった自分の信条にぴったりと合ったいい本だった。何か救われた気がする。