希望格差社会―「負け組」の絶望感が日本を引き裂く (ちくま文庫) の感想
参照データ
タイトル | 希望格差社会―「負け組」の絶望感が日本を引き裂く (ちくま文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 山田 昌弘 |
販売元 | 筑摩書房 |
JANコード | 9784480423085 |
カテゴリ | ジャンル別 » 社会・政治 » 社会学 » 社会一般 |
購入者の感想
一気に読みました。最後に「どうすればいいのか」答えとまでは行かなくてもヒントくらいあるかな、という期待もあって。でもこれだけ不安定な社会である以上「答え」なんてあるわけないんだなあと思いました。二極分化、ニート、フリーター、少子化・・・現代を読み解くキーワード満載で筆者の分析は大方正しいし興味深い問題の切り口ではあります。しかし「うーん、わかるなあ」と思わなければならないところに不愉快さを感じます。これは筆者のせいではなく、現実問題として・・・絶望しないためにはどうしたらいいのか、などという問題に処方箋などなく、少数派の成功者のフレームを自分に当てはめることも難しい以上、これといった解決法はないのでしょう。
ただ、すべての人が希望を失っているかと言うと決してそうではないと私には思えます。それは結局、個々人が「状況は変わる」と信じているからではないか?書店では自己啓発本が売れ、資格取得に熱心なのもこの「状況は必ず変わる」という信念が人を支えているのではないか?社会全体が一斉に良くなるとは思えない(そんなものは信用できない!)、でも自分の周りの状況は変わるし、その変化に対応できるように己を鍛えること・・・それが「希望」だと私は思いました。
ただ、すべての人が希望を失っているかと言うと決してそうではないと私には思えます。それは結局、個々人が「状況は変わる」と信じているからではないか?書店では自己啓発本が売れ、資格取得に熱心なのもこの「状況は必ず変わる」という信念が人を支えているのではないか?社会全体が一斉に良くなるとは思えない(そんなものは信用できない!)、でも自分の周りの状況は変わるし、その変化に対応できるように己を鍛えること・・・それが「希望」だと私は思いました。