すべてのJ-POPはパクリである (~現代ポップス論考) の感想

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参照データ

タイトルすべてのJ-POPはパクリである (~現代ポップス論考)
発売日販売日未定
製作者マキタスポーツ
販売元扶桑社
JANコード9784594069032
カテゴリエンターテイメント » 音楽 » J-POP・日本の音楽 » J-POP

購入者の感想

1.内容
著者は「『作詞作曲モノマネ』」(p3)をするそうだが、著者によると「『ヒット曲にはある共通のパターンがある』」(p2)そうである。それをきっかけとして、J−POPを分析し、結果、「「日本のポップスはすべて“ノベルティー・ソング”と呼ばれるものだ』」(p177)という仮説を提示するに至った。

2.評価
面白いJ−POP分析だった。レビュアーが特にいいと思ったのは、小室哲哉、アイドルがなぜいいのかがよく書かれていることである(前者については、知人は誰も評価していない。後者はレビュアーがジャンルとして好きでないので聴かない)。外国の人が読めば、J-POPの魅力がより分かること、請けあいである。ただ、1.をまとめて気がついたが、ノベルティー・ソングの概念が結構難しかったこと(レビュアーの理解は、元ネタがあり、それをまとめてオリジナルにしたイメージ)、この手の本だから(NHKのEテレでやっていた「亀田音楽専門学校」も同じだと思った)仕方がないが、帰納なので根拠として少々弱く感じた(ヒットしていない曲だって本書の「ヒット曲の法則」等はあるのではないか?)。以上、全体の面白さ星5つ、本レビュー2.「ただ」以下で1つ減らして、星4つとする。

*敬称略

 物議を醸すタイトルですが,読み終えて納得の一冊でした。決してイロモノなどではなく,ちょっとマニアックですが,まじめに音楽のことを分析しています。決してアカデミックではありませんが,説得力はあります。
 そもそも著者も書いているとおり,「学ぶ」の語源は「まねる」。人間は大昔から先人の営みをまねしながら,知識や技術を体得し,そこに自分なりの工夫=改良を加えて発展してきました。音楽や芸術も同じことで,アーティストと呼ばれる人たちも,最初は先人が築き上げた技法やスタイルに影響を受けたり,模倣するところから始めているわけで,それって広い意味じゃぁ「パクリ」ですよね,というお話です。
 もちろん,それでもって音楽や芸術をネガティブに批判しているわけではなくて,むしろ,世間一般は「オリジナリティー」の意味を誤解している,という指摘なんですね。本当に無の状態から生まれたオリジナルなんて実はほとんどなくて,既存の知識・技法・スタイルに,一部,その人オンリーのアイデアや工夫が加わることで,新たにオリジナリティーが獲得されている・・・・つまり,これが「オリジナリティー」なんだ,というわけです。
 確かに,盗用,盗作はNGですが,モチーフとかカバーとの違いは何なのか?と言われると一瞬困りますよね。それに絵画の印象派やシュールレアリスムなんかと同じように,音楽にも,New Jack Swingとかデス・メタルなんていうスタイルやジャンルがありますが,あれも誰かがやり出したサウンドを盗用しているわけじゃないですし・・・・そう考えてみると,マキタスポーツさんの考え方ってしっくり来るわけです。
 第1章の「ヒット曲の法則」も面白かったですが,「日本のポップスはすべてノベルティー・ソングだ」が最高に面白かったです。

「J-POPのことを知りたかったらまずはこの本を」とある作家さんが書かれていたのを見て購入。
タイトルにつられて気軽に読み始めましたが、読み終えたあとのお得感は予想以上。
私はビジネス本として読みました。おすすめです。

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