The Fame Recordings の感想

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当初、このアルバムのリリースがアナウンスされた時は、てっきりデモ音源集なのかと思っていましたが、実はほとんどの曲はシングル発売を前提にRick Hallの有名なマッスル・ショールスにある FAME Studioでレコーディングされた本気モード全開の曲ばかりでした。今、考えるとなぜ当時お蔵入りになってしまったのかわからないようなレベルの高い音源ばかりで、バックの演奏の出来に若干ばらつきはありますが、一貫して言えるのがDan Pennの素晴らしいボーカルです。兎に角、黒い。とてもこれが白人のボーカルとは思えません。 確かに、最近の熟成されたいぶし銀のような枯れたDan Pennのボーカルも捨てがたいのですが、この時期の、この時期だけのDan Pennの鬼気迫るソウルフルなボーカルをこれでもかというぐらい堪能できる アルバムとなっています。

24曲中２曲 (5.COME INTO MY HEART と10.THE THIN LINE) が今まで誰にもカバーされた事のない完全未発表曲。

21.TAKE ME (JUST AS I AM) は、Fame Single (6409) その物。

24.PUPPET aka I’M YOUR PUPPET は、何とMGM Single (K13415) のベーシック・バージョン。MGM Single　はFame でのレコーディングにストリングスと女性コーラスをオーバー・ダビングした物です。

Dan Pennの最高傑作。ソング・ライターとしての功績は十分評価されていると思いますが、シンガーとしても凄い人だという認識を多くの人達に感じていただければと思います。