勁草の人 戦後日本を築いた財界人 の感想

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タイトル勁草の人 戦後日本を築いた財界人
発売日販売日未定
製作者高杉 良
販売元文藝春秋
JANコード9784163900902
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » 経済・社会小説

購入者の感想

高杉さん(1939-)の中山素平さん(1906-2005、興銀)の評伝小説でしょうか。

戦後の高度経済成長を大きく支え、作り上げた一人。
NTT民営化、国鉄民営化という大仕事にも官僚、政治家と経済人との係りのなかで行われた事が良く分かる。
そしてやはり最も重要な点は人脈、独断に走らず、調整調和の中で人を説得する。
晩年は国際大学(初代理事長)に力を注ぎ日本と海外との大きなかけ橋ともなったようだ。

小説として読むから面白いのだが、登場人物はほぼ男性(逗子と東京の奥さまは登場するが)であり
銀行内での権力闘争やら男達の間の嫉妬や妬みが渦巻いていることがわかる。
また、ご家族等の事は綴られていない。

そして、頭取、会長、相談役、特別顧問などの肩書きの多さに驚いた。

右肩上がりが期待出来ない少子超高齢化人口減少日本で果たして銀行というシステムがどうなっていくのだろうか。

日本興業銀行 中山素平氏の後年(相談役以降)にスポットを当てた作品である。
高杉氏の「日本興業銀行」で描き切れなかった話題がいっぱいあり改めて中山氏の偉大さ、そして財界鞍馬天狗の実像が明確に理解できた。
一般文学通算1058作品目の感想。2015/06/28 13:40

経済界でその名を轟かせた中山素平氏の物語というよりも、話題になった経済事件や案件を中心に、興銀の相談役や名誉顧問となってからの中山素平氏の姿が描かれています。銀行マンとしてバリバリ活躍する小説かと思っていましたが、少々違いました。

国鉄民営化や東京ディズニーランド開園等から尾上縫事件やロッキード事件、はたまた世紀の3行統合まで、実に長期にわたり政財界の大きな事件にかかわり、中山素平氏が強い影響力を持っていたことが分かります。ただ、前述のように、中山素平氏自身よりも、大きな事件の裏側や経緯が興味深く面白く読めました(特にTDLの融資に至る経緯とか、なるほどそういう事かと唸りました)。

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