Meat & Bone の感想

ストライプス登場のずっと前から、パンクの衝動でブルースを爆発させてきたジョンスペ兄貴達の2012年作は、ギターが荒れ狂う先行公開曲【1】を筆頭に、いきなりアクセル全開で爆走しながら、ブルースへの愛情を炸裂させる傑作。フランク・ザッパよろしく、薬にまったく手を出さないことでも有名な兄貴ですが、「そんなのやっぱりウソでしょ？」と疑いたくなるほど、今回も満身創痍で狂ってくれてるから、誰もがその偉大さに圧倒され、気がつけばそのルーツをたどり、マディやウルフ、果てはロバジョンやサン・ハウスなどのブルースに心を囚われるわけです。デビュー当時から一貫して、アナーキーな「爆音ブルース」という名の、オレンジ色の花火をブチかまし続けてくれていることに、改めて敬服。そして、この生き様こそROCK。