現象学は思考の原理である (ちくま新書) の感想

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参照データ

タイトル現象学は思考の原理である (ちくま新書)
発売日販売日未定
製作者竹田 青嗣
販売元筑摩書房
JANコード9784480059932
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 哲学・思想 » 論理学・現象学

購入者の感想

哲学の初心者が現象学の入門書として読む場合が多いと思うが、著者の現象学の解釈は物凄く独特のものなので、ココに書かれていることが学術の世界で言われているところの現象学であると理解してしまうといろいろと弊害があるかもしれない。当たり前の事だが、現象学を理解したいのなら、この本のほかにも現象学の入門書を読んでみて、そして原書にあたってみてはどうだろうか。
この書で語られている現象学は、竹田青嗣氏によって脱構築され、新たに構築された、竹田現象学だと思われる。私自身、哲学を始めた初期の段階で竹田氏の解説する現象学を正しい解釈だと思い込んでしまった為に、その後多くの弊害に出会った。確かに氏のテクストは明晰で、生き生きしており、説得力に富むおもしろい文章だ。ただ、それだけに批判の精神も忘れがちになってしまう。
著者の現象学で特筆すべきなのは、実践性が高いということ、即ち、我々の日常生活や他の部門へ、氏の理論を適用し、応用しやすいというところだと思う。一般的な現象学の研究では、超越論的領野の問題や、現象学の抱える限界などが、理論的世界で抽象的に語られているが氏の理論は我々の生活に密着したところで語られている。
ただ、そういったオリジナリティーにあふれた竹田氏現象学理解も、「私たちしか現象学を正しく理解していない」等と言ってしまうと、それは傲慢なのではないか、ちょっと意固地になっているのではないかという反論を招き、オリジナリティーが間違った理解として読者に捉えかねられない。私自身も、そのような感想を抱いてしまった。

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筑摩書房から発売された竹田 青嗣の現象学は思考の原理である (ちくま新書)(JAN:9784480059932)の感想と評価
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