アー・ユー・フリー?: 自分を自由にする100の話 の感想

これまで著者の『求めない』を読んで、「こういう風に物事を考えれば、気持ちが楽になるんだ」と目から鱗の本だと思い、いまでも繰り返し読んできた。著者はほかにもいろいろ著者があるようだが、今回の「アー・ユーフリー？」というタイトルが、ふっと目に入ってきて、思わず手にとったが、目次の１００話のタイトルを見て、すぐに買ってしまった。
なぜ著者が『求めない』を書いたのか、この本を読むとよくわかる。いまの自分を受けいれることが、ふだんいろんなものに縛られている自分に自由を与えてくれる。そして、人にもやさしくなれる。それって、頭ではわかっているつもりでも、つい自信がなくなったり、人にあたったりしているしてしまう。でも、この本を読むと、そんな自分でもいいんだと思わせてくれる。
著者は、怪しげなスピリチュアルでもないし、説教する老人でもない。自分と同じ悩みを持ちながら、生きている。
「直感がいちばん頼りになるナビゲーターなんだ」とか、「偉そうな哲学なんかいらないんだ。たっぷり生きればいいんだよ」とか、「バカ機械にグッバイを言えるときがくるかもね」なんてことを、さらっと言えるのは、加島祥造しかいないんじゃないだろうか。この本にいま出会えてよかったって、心から思える本。