東方二次創作同人アニメ 第一話・夢想夏郷 通常版 の感想

同人サークル「舞風」さんが制作したアニメーションです。制作には東方シリーズ原作者のＺＵＮさんは一切関与していません。

ストーリーは原作通り霊夢や魔理沙たちが異変の解決に挑むというものですが、この第１話はイントロのようなもので異変の全貌などはまだ明らかになりません。
登場人物は主人公２人に紅魔メンバー、萃香と文。おなじみスペルカードを使った戦闘もあり。

キャラクターの作画は評価が分かれそうですが、少なくとも作画崩壊などはないので安心できます。風景の作画は非常に完成度の高いもので、まさに「幻想」的といえるでしょう。幻想郷の和風でノスタルジックな雰囲気を再現するのには十分です。個人的にヴワル魔法図書館の内観は必見のポイント。

最も注目されるであろうポイントといえばやはり登場キャラの“声”でしょう。もともと東方シリーズの原作中の会話はテキストだけであり、キャラが音声を発するということはありません（格ゲー形式の萃夢想・緋想天でさえ）。したがってキャラに対するイメージはファンの数だけあるわけで、そういった「答えの無いもの」に一つの回答を迫るのが映像化というものだと思います。本作のキャラの声を聞いて「自分のイメージにぴったり」と感じる人もいれば「こんなの自分の想像してた○○じゃない！」と思う人も当然いるでしょう。なのでその辺りに対する評価は各人にゆだねられるところです。

ただ、本作に出演している声優さんたちはみなプロの方ばかりです。それこそ複数のアニメで主役を張るような大物声優を惜しまず投入しているのが本作の大きな魅力の一つと言ってもいいでしょう。各人のイメージに合うかは別として、非常に優れた演技でキャラの個性を演出しています。私はあまり声優に詳しくありませんが、出演声優の例を挙げると霊夢役の中原麻衣さんは竜宮レナや古河渚、「人類は衰退しました」のわたしを演じており、文役はガンダムＵＣのオードリーを演じる藤村歩さんだったりします。他にも沢城みゆきや田中理恵など人気声優として名を馳せる方々が声を当てています。