図解・台風の科学 (ブルーバックス) の感想

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タイトル図解・台風の科学 (ブルーバックス)
発売日販売日未定
製作者上野 充
販売元講談社
JANコード9784062577786
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » 地球科学・エコロジー » 地球科学

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「平均的な強さの台風がある瞬間に保有するエネルギーは、日本全国の年間発電量や、2011年3月に発生した東北地方太平洋沖地震のエネルギーにも匹敵します」。

台風を科学した本。年間平均26個発生してそのうち3割が日本に上陸する。ただし、1967年のように39個も発生する年がある一方で、2010年のように14個しか発生しない年もある。上陸数も10個の年もあれば、0個の年もある。寿命も3時間から19.5日まで様々。

熱帯の積乱雲がクラウドクラスターになり台風となる。コリオリ力(地球の自転で生じる)が、北半球では反時計周りで南半球では時計回りの力を生む。中心付近では、外向きの遠心力が内向きの気圧傾度力に勝って眼になる。そして、眼の中では下降気流が生じる。地表面摩擦による大気の収束と海面からの熱供給が相互に補い合って台風は維持・発達し、大気の流れ(偏西風・偏東風・太平洋高気圧に伴う風)やベータ効果(地球の自転)で移動する。地形も影響を与える。鉛直シアター(上層と下層における風の向きと強さの違い)がアイウォールの非軸対象構造の立役者となり、同じ台風でも場所によって雨量が変わる。

気象衛星ひまわりは、可視赤外放射計とマイクロ放射計で台風を監視する。ドボラック法。連続画像解析。航空機による観測の利点。数値予報モデル。アンサンブル予報(複数の予報を行う)。最適観測法(インパクトの大きい領域を集中して観測)。強風、大雨、高潮、潮風害。

地球温暖化と台風の関係について述べている部分もある。台風の数は減るが、ひとつはひとつは巨大化するらしい。台風やハリケーンの命名リストという付録もついている。ブルーバックスらしい企画で、興味深く読めた。

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