60分間・企業ダントツ化プロジェクト 顧客感情をベースにした戦略構築法 の感想
参照データ
タイトル | 60分間・企業ダントツ化プロジェクト 顧客感情をベースにした戦略構築法 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 神田 昌典 |
販売元 | ダイヤモンド社 |
JANコード | 9784478374214 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » ビジネス・経済 » オペレーションズ |
60分間・企業ダントツ化プロジェクト 顧客感情をベースにした戦略構築法 とは
『あなたの会社が90日で儲かる!』 『非常識な成功法則』などのベストセラーで知られる実践マーケター、神田昌典が、全米No.1ビジネススクールの卒業生としての一面を見せつつ、MBAでは決して語られることのない実践的な経営戦略を解説した1冊。「スター戦略構築法」と呼ばれるこの独自の手法は、「商品」「顧客」「競合」「収益シミュレーション」「タイミング」「メッセージ」の6つの要素からなり、本書ではそれを順番に解説していく。ポーターの競争戦略論や商品ライフサイクルのS字曲線、MBAで教える顧客ターゲティングなどに触れながら、これらの理論の問題点、あるいは足りない部分について、具体例を挙げながら検証している点は大変興味深い。たとえば、商品ライフサイクルについて書かれた部分では、どんなに優秀な経営者でも、商品のライフサイクルを読み違えれば成功できない、と断言したうえで、「野性的な勘を持つ経営者」が本能的に知っている参入・撤退の具体的な基準を示している。ほかにも、日本を代表する億万長者、斎藤一人のネーミングセンスに言及するなど、これまでは経営者の才覚による部分であるとして、議論の対象とならなかった事柄にも焦点を当てている。
紹介されている事例は、著者の仕事がら、中小企業内部での体験談が多い。ビジネス誌を眺めていてもなかなかお目にかかれないさまざまな業種・企業のケースが楽しめるのも、本書の大きな魅力であろう。(土井英司)
購入者の感想
2002年の本である。神田昌典さんのマーケティングの集大成みたいな本である。
曰く・・・
戦略とは選択すること。その次に、選択したものの優先順位を決定すること、である。
経営者が戦略を構築するために必要な情報のうち、50%は顧客にあり、25%はライバル会社にある(竹田陽一)。
社会的ミッションを掲げることは、企業メッセージが第三者に伝わりやすく、しかも記憶に粘りつきやすいというメリットがある。
ニーズ(必要性)もしくはウォンツ(欲求)のいずれか一方が非常に高い場合にはその商品は売れていくが、双方を考えることによってより購買されやすくなる。
商品が売れない原因のナンバーワンは、商品がわからないこと。顧客に買ってもらう一番の作業は、小学生でもわかるように商品を説明すること。一番よくない点は、顧客はそんなことを知っていると顧客の知性を高く期待しすぎること。バカでもわかる言葉で伝えなければ買ってもらえない。
商品コンセプトの伝達分析は、顧客が使いこなせると思うか、直感的に理解できるか(商品を20秒以内に簡潔にわかりやすく説明できるか)、という2点を考慮する。「自分でも使いこなせる」と感じてもらうためには、「何もしなくていい」ことを強調すればいい。
顧客を選ぶ会社は顧客に選ばれる。顧客を選ばない会社は顧客にも選ばれない。
コンサルタントなどの受注型で「ちょっと会いたい」と言ってくる人の成約率はきわめて低い。初回訪問のときからコンサルティング料を発生させ、契約成立となればその月の顧問料から初回コンサルフィーを割り引く。こうすれば前向きな顧客にはリスクがないし、冷やかし客をふるい落とせる。
顧客を連れてくる影響力のある顧客とは、見込み客から憧れられている人(あるいは会社)、しゃべる職業の人・しゃべる時間のある人、データベースをもっている人(たとえば定期刊行物などでコミュニティをもっている人)。普通の人を見込み客が憧れるようにプロデュースしてもいい。顧客リストに医者がいれば「◯◯の権威」と紹介できる。
曰く・・・
戦略とは選択すること。その次に、選択したものの優先順位を決定すること、である。
経営者が戦略を構築するために必要な情報のうち、50%は顧客にあり、25%はライバル会社にある(竹田陽一)。
社会的ミッションを掲げることは、企業メッセージが第三者に伝わりやすく、しかも記憶に粘りつきやすいというメリットがある。
ニーズ(必要性)もしくはウォンツ(欲求)のいずれか一方が非常に高い場合にはその商品は売れていくが、双方を考えることによってより購買されやすくなる。
商品が売れない原因のナンバーワンは、商品がわからないこと。顧客に買ってもらう一番の作業は、小学生でもわかるように商品を説明すること。一番よくない点は、顧客はそんなことを知っていると顧客の知性を高く期待しすぎること。バカでもわかる言葉で伝えなければ買ってもらえない。
商品コンセプトの伝達分析は、顧客が使いこなせると思うか、直感的に理解できるか(商品を20秒以内に簡潔にわかりやすく説明できるか)、という2点を考慮する。「自分でも使いこなせる」と感じてもらうためには、「何もしなくていい」ことを強調すればいい。
顧客を選ぶ会社は顧客に選ばれる。顧客を選ばない会社は顧客にも選ばれない。
コンサルタントなどの受注型で「ちょっと会いたい」と言ってくる人の成約率はきわめて低い。初回訪問のときからコンサルティング料を発生させ、契約成立となればその月の顧問料から初回コンサルフィーを割り引く。こうすれば前向きな顧客にはリスクがないし、冷やかし客をふるい落とせる。
顧客を連れてくる影響力のある顧客とは、見込み客から憧れられている人(あるいは会社)、しゃべる職業の人・しゃべる時間のある人、データベースをもっている人(たとえば定期刊行物などでコミュニティをもっている人)。普通の人を見込み客が憧れるようにプロデュースしてもいい。顧客リストに医者がいれば「◯◯の権威」と紹介できる。
内容は神田昌典マーケティングのベストアルバムといった印象です。
その分、「60分間」という話題性作り?のための言葉が
かえって本書の本質をぼかしてしまっている気がしてなりません。
事実、タイトルだけを見てベスト版であるとイメージできる人は
ほとんどいないのではないでしょうか。
ただ、国産のマーケティング本では今現在の最高傑作でしょうし
起業を志す人にとっての必読書であることは変わりないでしょう。
10年後、20年後も、多分読んでいる本の1冊。
その分、「60分間」という話題性作り?のための言葉が
かえって本書の本質をぼかしてしまっている気がしてなりません。
事実、タイトルだけを見てベスト版であるとイメージできる人は
ほとんどいないのではないでしょうか。
ただ、国産のマーケティング本では今現在の最高傑作でしょうし
起業を志す人にとっての必読書であることは変わりないでしょう。
10年後、20年後も、多分読んでいる本の1冊。
企業や事業の戦略に関する書籍は数多ある。理論書から実務書、また、怪しげな書もある。本書も一見すると「胡散臭く」、出版社がメジャーでなければ、手に取ることはなかったかもしれない。
しかし、一読すると、もしもこの考え方が定着している企業ならさぞかし活気ある面白い会社だろうな、と想像してしまう(ただし、スマートでも洗練されてもないかもしれない)。
本書は、「多忙な企業家が事業戦略、ビジネスモデルを如何に構築するか?」を記した書であり、「戦略とは何か?」を説いたものではないし、アカデミックではない。実際に使うための視点やプロセスを得る書であり、披瀝するための知識を得る書ではないのだ。
特徴的なポイントは、3つ。
商品を起点に事業戦略を考える。一般に、市場環境や競争構造を分析して云々~商品・事業を選択、というプロセスとは逆の発想。目の前にあるものからスタートするから、誰でも取っ掛かり易く、定着し易い。
演繹的ではなく帰納的。「戦略とはこうあるべき」からスタートする理論書とは異なり、目の前にある事実を戦略のコンテクストに落とし込んでいくというスタンスを取っている。実際に、眼前の商売を改善する必要に迫られている人々には使い易い。
汎用性・普遍性がある。決して目先の実務だけに陥ることなく、検証された理論を背景に裏打ちされているから、持続的に使っていけるプロセスだと思う。
ピラミッド型の出来上がった企業には受け容れ難いかも知れないが(それ自体が問題なのかも知れない)、営業の現場や中小企業には受け容れ易く、かつ、すぐにでも使えるのではないだろうか。
しかし、一読すると、もしもこの考え方が定着している企業ならさぞかし活気ある面白い会社だろうな、と想像してしまう(ただし、スマートでも洗練されてもないかもしれない)。
本書は、「多忙な企業家が事業戦略、ビジネスモデルを如何に構築するか?」を記した書であり、「戦略とは何か?」を説いたものではないし、アカデミックではない。実際に使うための視点やプロセスを得る書であり、披瀝するための知識を得る書ではないのだ。
特徴的なポイントは、3つ。
商品を起点に事業戦略を考える。一般に、市場環境や競争構造を分析して云々~商品・事業を選択、というプロセスとは逆の発想。目の前にあるものからスタートするから、誰でも取っ掛かり易く、定着し易い。
演繹的ではなく帰納的。「戦略とはこうあるべき」からスタートする理論書とは異なり、目の前にある事実を戦略のコンテクストに落とし込んでいくというスタンスを取っている。実際に、眼前の商売を改善する必要に迫られている人々には使い易い。
汎用性・普遍性がある。決して目先の実務だけに陥ることなく、検証された理論を背景に裏打ちされているから、持続的に使っていけるプロセスだと思う。
ピラミッド型の出来上がった企業には受け容れ難いかも知れないが(それ自体が問題なのかも知れない)、営業の現場や中小企業には受け容れ易く、かつ、すぐにでも使えるのではないだろうか。