死の同心円―長崎被爆医師の記録 (長崎文献社名著復刻シリーズ 2) の感想

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参照データ

タイトル死の同心円―長崎被爆医師の記録 (長崎文献社名著復刻シリーズ 2)
発売日販売日未定
製作者秋月 辰一郎
販売元長崎文献社
JANコード9784888511544
カテゴリ »  » ジャンル別 » ノンフィクション

購入者の感想

東電福島原発の放射能汚染の対策として、この本を元にしたとされる味噌や塩・玄米の食事についての話が出回っていたので、どんな本なのか興味があって購入しました。
実際、食事についての記載はほんの少し。私はそれを読んでも、この食事だから助かったとはあまり思えなかった。原爆という一時的な放射性物質の飛散。その後の豪雨。爆心地からの距離。終戦時という食料難の時期に、きちんと3食バランスのとれた食事ができた環境。そういう様々な状況が重なり合ってのことだと思いました。
この本を読んで、放射能汚染のことよりも、何の医療機器もなく、薬もなく、人手もなく、救援もない。そういう中で必死に治療に当たらざるを得なかった医師の苦悩が、一番胸に響きました。これは、東日本大震災での津波被害のあった地域の医師も同じような思いであったろうと思う。医師だけではなく、家族を救えない悲しみ。苦しみ。そういう人々の思い。
原爆の後遺症による辛さや悲しみは、これから東電福島原発で作業している人たちにも襲ってくる可能性があるでしょう。
放射能への不安より、それによる健康被害や差別などの辛さや悲しみを持った人々をどう癒していくのか。爆心地で病院より先に建て直された教会に対する著者の苦悩を読みながら考えました。
戦争、原爆、宗教、医療。様々な事柄が凝縮された一冊でした。

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