生きて、語り伝える の感想
参照データ
タイトル | 生きて、語り伝える |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | ガブリエル・ガルシア=マルケス |
販売元 | 新潮社 |
JANコード | 9784105090180 |
カテゴリ | 文学・評論 » 文芸作品 » 外国文学・著者別 » カ行の著者 |
購入者の感想
自叙伝といえばいちばん馴染みがあるのは、日経「私の履歴書」。完全に口述で都合の悪いことはほとんど触れないので読みやすい。しかし、本書はなんと660ページでまだ28歳ぐらい。本人のみならず祖父母、伯父母、両親のことまでさかのぼり、11人兄弟。さらに父が結婚前に2人、結婚後に1人を母親以外の女性に産ませており、その子たちの面倒もみたりする。この家族史だけでもものすごく大変なのに「タイプライター以外でお金を稼いだことはない。」と言い切る少年時代からの自らの文学史、軍部、保守、自由(リベラル)、共産と入り乱れるコロンビア政治史などまるで尽きることのない泉のような圧倒的な量と質で引っ張り込む。これだけ読んでもはやく続きを読みたくなるのは彼のまさに生きた証のもつ真実の力なのだろう。最終的には4部作ぐらいになるのかも?