低量放射線は怖くない の感想

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参照データ

タイトル低量放射線は怖くない
発売日販売日未定
製作者中村仁信
販売元遊タイム出版
JANコード9784860102999
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » エネルギー » 原子力・放射線

購入者の感想

本書は、放射線科医師として40年近く医療被曝をしてきた著者が書いた、放射線が人体に及ぼす影響についての啓蒙的解説書と位置づけられる。その所論は、横書きの理系教科書風ではなくて、ふたりの編集者と対談するというスタイルで縦書きされており、放射線について勉強したことのない人も頭が痛くなること少なく読み進められるよう工夫されている。安全性にしても危険性にしても、その判断の根拠が何であるかを知りたいという人には有益な情報が含まれている。

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 低線量放射線が人体に与える影響は、難しい問題である。本書は、その難しい低線量放射線が人体に与える影響について、IVRと放射線防護学の権威である中村仁信先生が、一般の人々を念頭に、対話形式で書いた本である。私は、内科医であり、同時に原子力発電については反対の立場を取る者であるが、その私が、この本を読んで思った事を以下に述べさせて頂く。その前に、先ず、原子力発電に賛成するか、反対するかと言ふ問題と、低線量放射線が人体に与える影響の問題は、別の問題だと言ふ事を強調しておきたい。両者が無関係だとは言はないが、前者は、多岐に及ぶ技術論と政治・経済論に広がる政策上の議論である。それに対して後者は、純粋に科学上の議論である。低線量放射線が人体に与えるリスクについての見解と原発をどうするべきかと言ふ議論は、切り離して論じられるべきであり、両者は、もちろん、無関係ではないが、別の問題である。(実際、著者(中村仁信氏)が、原子力発電を積極的に支持して居る訳ではない事は本書冒頭(5ページ)に書かれてある。)もう一つ言っておきたい事は、この事に関連するが、低線量放射線のリスクを低く見積もる論者、或いは、それが却って有益だとする論者を、原発についての議論に絡めて「御用学者」と呼ぶ様な人々が居るが、この様なレッテル貼りはするべきではない。これは、あくまでも科学上の見解の差であって、低線量放射線のリスクを相対的に低い物と考える論者にその様なレッテル貼りをする事は、科学を政治化する物であり、反原発派である私ですら共感しない事を述べておく。−−反原発派である私が、共感しないのである。−−始めに、こうした事を言っておく。その上で、以下に、私が本書を読んだ感想、疑問を述べる。

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