図解ビジネスモデル・ジェネレーション ワークショップ の感想

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『ビジネスモデル・ジェネレーション』を実践するための指南書だ。ビジネスモデル
キャンパスは、様々な場面で活用できる利便性の高いフレームワークであるが、
導入するには、専門知識を持つファシリテーターが必要である。『ビジネスモデル
・ジェネレーション』を読んで（眺めて？）いると、何となく自力でできそうなことも、
実際にやってみると難しい…と挫折してしまう危険性を孕んでいる。そうした声に
対応するのが本書だ。タイトルにワークショップとあるように、難解とは言えない
ものの、実践に経験を要する『ビジネスモデル・ジェネレーション』を、上手く体験
しながら、自分のものになるような工夫が随所になされている。
使い勝手のよいフレームワークを手に入れるためには、大変重宝するだろう。

本書のように"手法"がメインとなる本においては解説が主になってしまいがちで、実際に取り組むとなると難しいことが多いです。この本では読者がワークショップに参加しているような流れで書き方や考え方について解説を受けるような作りになっており、理解が深まりやすく工夫されています

本書の大きな特徴としてBMGキャンバスの書き方を今津さん自身がお話しされている動画試聴が行える点です。さらに、これまでの100回を超えるワークショップの経験から、書きやすくするためのシートであったり、一緒に使うと効果的なテンプレートまでダウンロードができるようになっております。
ビジネスモデルキャンバスを実際に書いてみると解りますが、最初はそれぞれのマスにどんなことを書けば良いかが気になります。本書では事細かに例を示しながら丁寧に解説が行われており、動画も見られることも含めて、ビジネスモデルキャンバスが理解しにくかった方もしっかりと取り組めると思います。

また、実際に作成されたマップをどのように二次利用をすると良いかという実践的なアプローチも紹介されています。この本のタイトルにある通り、実際に企業内でワークショップやグループディスカッションを行うために必要となる知識が盛り込まれております。これは今津さんが実際に数多くの取組みをされてきた経験による独自のアドバイスです。研修の事例まで記載されています。

ビジネスモデルキャンバスには、もう一つの側面があります。ビジネスモデルユーといいキャンバスのメソッドをベースとして個人を整理するための記法があります。本書ではこちらも取り上げられています。

正直なところビジネスモデルキャンバスは簡単ではありません。取っつきやすさがありますが、書けば書くほど、考えれば考えるほどとても奥深いものです。そのため、複数人数で取り組むととても盛り上がり続けます。同じフィールドでお話ができるようになるため、年齢や経験を超えて盛り上がるのが大きな特徴です。一方で、奥深い為にガイドする人にはかなりの力量が求められるというのが私としても悩みではありましたが、本書を読み込むことでより良いワークショップを提供できそうです。