生物多様性と私たち――COP10から未来へ (岩波ジュニア新書) の感想
参照データ
タイトル | 生物多様性と私たち――COP10から未来へ (岩波ジュニア新書) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 香坂 玲 |
販売元 | 岩波書店 |
JANコード | 9784005006823 |
カテゴリ | ジャンル別 » 科学・テクノロジー » 地球科学・エコロジー » 環境問題 |
購入者の感想
「ジュニア新書」ですが、(残念ながら?)例えば私の息子(=中学3年生)や、その友人たちに読ませようとは思いません。おそらく、元々から環境保全や生物多様性保全に関心を持っていたり、あるいは既にある程度の知識を持っていることが前提でなければ、いきなり本書を読んでも、「沢山の人が色々なことに取り組んでいるみたいだけど、何だか良く分からないや。」という程度の感想になってしまうのではないかな?と思うからです。
「ジュニア新書」のシリーズの中には、平易な「入門書」として、一般の社会人にも勧めたいと思う本も多いのですが、本書は生物多様性保全のための取り組みの紹介が中心になっていて、例えば「生物多様性とは何か?」というような、素朴な疑問を一つずつ、順番に解説していくような構成にはなっていません。ですので、既にある程度の知識を持っていて、自分自身で内容を再整理・再構成できるだけのリテラシー(=読み書き能力)がないと、全体像が結びにくいのではないかと思います。そのような意味で、「入門書」として推奨したいとは感じませんでした。
ただその一方で、既にある程度の知識を持ち、環境保全や生物多様性保全にリテラシーのある中高校生であれば、これ以上の参考書はなさそうだとも感じます。ましてや、環境保全や生物多様性保全の現場で、小学生〜大学生までの「ジュニア〜ユース世代」の指導に当たっているような教師や指導者にとっては、大変有意義な本でしょう。ジュニア〜ユース世代を対象としたり、あるいはその世代が主体となった環境保全活動や環境教育活動の事例が豊富に紹介されていますし、何かと説明が難しくなりがちな生物多様性や環境保全の問題を、若い世代にどのように説明すれば良いのかということに関しても、沢山のヒントが得られます。環境教育・生物多様性保全教育への社会的要請の高まりを感じつつ、「いまいちピンと来ないなあ…。」と戸惑いを覚えていらっしゃる学校の先生などには、非常にありがたいのではないでしょうか(笑)。
「ジュニア新書」のシリーズの中には、平易な「入門書」として、一般の社会人にも勧めたいと思う本も多いのですが、本書は生物多様性保全のための取り組みの紹介が中心になっていて、例えば「生物多様性とは何か?」というような、素朴な疑問を一つずつ、順番に解説していくような構成にはなっていません。ですので、既にある程度の知識を持っていて、自分自身で内容を再整理・再構成できるだけのリテラシー(=読み書き能力)がないと、全体像が結びにくいのではないかと思います。そのような意味で、「入門書」として推奨したいとは感じませんでした。
ただその一方で、既にある程度の知識を持ち、環境保全や生物多様性保全にリテラシーのある中高校生であれば、これ以上の参考書はなさそうだとも感じます。ましてや、環境保全や生物多様性保全の現場で、小学生〜大学生までの「ジュニア〜ユース世代」の指導に当たっているような教師や指導者にとっては、大変有意義な本でしょう。ジュニア〜ユース世代を対象としたり、あるいはその世代が主体となった環境保全活動や環境教育活動の事例が豊富に紹介されていますし、何かと説明が難しくなりがちな生物多様性や環境保全の問題を、若い世代にどのように説明すれば良いのかということに関しても、沢山のヒントが得られます。環境教育・生物多様性保全教育への社会的要請の高まりを感じつつ、「いまいちピンと来ないなあ…。」と戸惑いを覚えていらっしゃる学校の先生などには、非常にありがたいのではないでしょうか(笑)。
生物多様性の問題は、生物界の頂点に立った人間の地位を反省するものとして突きつけられている。これをウソなどと面白おかしく視点をずらせて論じている本も売られているが、多様性の問題は人間抱えている原罪とも言える問題であり、この視点は是非成人していく過程でまじめに考えてもらいたいと考える。そういった意味ではこの本は、入門書として、まじめに問題をとらえ、解説しており、生物の多様性を通して色々な考え方を学ぶことが出来る。