詞集 たいまつ〈1〉 (評論社の新書 (114)) の感想

※サンプル画像 クリックで拡大します

この本は詞集で、短い文からなる筆者の評論をまとめたものです。「詩」ではなく「詞」で、理解する上で文学的に高度な表現が用いられていることはありません。１行１文からなる詞もあれば１０~２０行に及ぶものまでさまざまです。構成はさまざまな内容からなり、話題ごとにいくつかの章にわけられています。政治問題、社会背景から個人の価値観にいたるまでいろいろな話があり、物事を考える上で参考になるばかりか、自分が失望したときにこの本を読み返すと励まされることもあります。関心のない話題は読み飛ばして、読みたいところだけをつまむこともできるので、大変取っつきやすい本です。３０年以上も前に書かれたものなので、社会背景などの話題においては内容的に古いものもありますが、現代におい!ても共通していることも多く、時代が変わっても物事の根底は普遍であるものかと感じ、現在においても「生きている」本であると思います。この本を通じて、きっと何か印象深い詞にめぐり会うことができるはずです。男女、老若問わず多くの方に読んでいただきたい次第です。特に、小中高の学校の先生方にはぜひ読んでいただき、若者の健全な育成への参考にしていただきたいです。この本を読んでいれば、学校の教員が不祥事を起こすようなことはなくなるのではないでしょうか。