「十二国記」画集〈第一集〉久遠の庭 の感想

山田画伯のイラストについては★５以外をつけることはできません。

しかし、なんだ。このカラーページの少なさは……。
カラー部分はWH版の表紙絵と、画集の最後約10pのみです。
そう言うと、十二国記ファンにとっては、ページ数に対し、どれだけ収録カラー数が少ないのかわかっていただけると思います。
だからぼったくりと感じました。
というのも、勝手にアニメのCDやDVD表紙絵も収録されるのではないかと期待したからです。

表紙絵以外のカラーは、カレンダー等の関連商品のものなのですが、それらを追いかけていなかった自分には目新しいものがありました。
そしてカラー書き下ろしは表紙と目次の部分の２点のみ。白黒書き下ろしは３点。別にそれは構いません。書き下ろしあるだけでも嬉しいと思うので。

ただ、収録内容は講談社WHのものが大部分だとわかっていたことですし、挿絵を含め全収録は嬉しい。けれどモノクロ挿絵が本体ページ数の約６割を占めています。今まで何度も画集を買ったことはありますが、この値段でここまでカラーページが少なかったのは初めてです。もちろん、山田先生の絵は白黒でも美しいのですが。

新潮文庫として新装が出るにあたって、WH版を手放した自分にとって、文庫の何倍ものサイズで、その美しい表紙や挿絵すべてを楽しめるのは嬉しいことではある。が、言ってしまえば何度も目にしたもので目新しさはない。
あと、見開き挿絵もそのまま見開きで収録されており見づらい。１ページに収めても良かったのではないか。なんだか、ページ数稼ぎと思えてしまう。
画集に目新しさを求めるものではないと思いますが、ずっと出ればいいなと思い待ちに待った十二国記の画集なら、アニメ化した際のCDやDVDジャケットのイラストも収録して欲しかった。利権の関係で難しいのはわかりますけれど。アニメEDテーマ「月迷風影」のジャケット好きだったなぁ。

また、イラスト個々に解説とか山田先生のコメントがついてるわけではありません。初出がどこかが記されているのみです。