ファスト&スロー(上) あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) の感想
参照データ
タイトル | ファスト&スロー(上) あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | ダニエル・カーネマン |
販売元 | 早川書房 |
JANコード | 9784150504106 |
カテゴリ | ジャンル別 » 人文・思想 » 心理学 » 心理学入門 |
購入者の感想
「プロスペクト理論でノーベル経済学賞を取った心理学者の本なら買って損はないだろう」と、あなたが意思決定をしたとしたら……本書でダニエル カーネマンが改めて語っている心理学用語でいうところのハロー効果(Halo effect)に影響されたと気づいた方が良いでしょう。後光効果と訳せる。キリストやブッダの後ろに輝いている、あの光のことです。
ハロー効果は、人物や状況の評価で頻繁に見受けられる意思決定のプロセスで本書でいう“システム1”と呼ぶ「速い思考」、動物的直観のようなものが優勢に働いていた思考なのだそうだ。システム1は自動機械のようにすぐに結論をだしてしまう思考らしく「好き・嫌い」など二項対立で物事を判断しやすい。
「プロスペクト理論なんて聞いた覚えもないけれど本書を本当に買って損がない本だろうか」と、あなたが考え始めたとしたら……本書が“システム2”と呼ぶ「遅い思考」が嫌々ながら腰を上げて働き始めたといえる。システム2は複雑な理論や分析や難解な計算などを行なうときにしか働かない思考でとても面倒くさがりなのだそうだ。
私はプロスペクト理論というものが何なのか分からずに本書を手にとった。ダニエル カーネマンという名前をどこかで見た覚えがあるからです。これは「第5章 認知容易性」で書かれているところの「慣れ親しんだものを好きだ・有効だと感じてしまう意思」に影響されシステム1が意思決定を下して手にとってしまったのだろう。
「他のレビュアーが持て囃しノーベル経済学賞まで取ったプロスペクト理論とはそんなに美味しい理論なのか」と考え、プロスペクト "prospect"という単語を辞書で調べてみると「予想・見通し」とあった。「予想・見通し理論」…アルファベットの方がかっこよく聞こえるのも日本人ならでは心理・認知バイアスだろう。
ハロー効果は、人物や状況の評価で頻繁に見受けられる意思決定のプロセスで本書でいう“システム1”と呼ぶ「速い思考」、動物的直観のようなものが優勢に働いていた思考なのだそうだ。システム1は自動機械のようにすぐに結論をだしてしまう思考らしく「好き・嫌い」など二項対立で物事を判断しやすい。
「プロスペクト理論なんて聞いた覚えもないけれど本書を本当に買って損がない本だろうか」と、あなたが考え始めたとしたら……本書が“システム2”と呼ぶ「遅い思考」が嫌々ながら腰を上げて働き始めたといえる。システム2は複雑な理論や分析や難解な計算などを行なうときにしか働かない思考でとても面倒くさがりなのだそうだ。
私はプロスペクト理論というものが何なのか分からずに本書を手にとった。ダニエル カーネマンという名前をどこかで見た覚えがあるからです。これは「第5章 認知容易性」で書かれているところの「慣れ親しんだものを好きだ・有効だと感じてしまう意思」に影響されシステム1が意思決定を下して手にとってしまったのだろう。
「他のレビュアーが持て囃しノーベル経済学賞まで取ったプロスペクト理論とはそんなに美味しい理論なのか」と考え、プロスペクト "prospect"という単語を辞書で調べてみると「予想・見通し」とあった。「予想・見通し理論」…アルファベットの方がかっこよく聞こえるのも日本人ならでは心理・認知バイアスだろう。