地学のツボ―地球と宇宙の不思議をさぐる (ちくまプリマー新書) の感想

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参照データ

タイトル地学のツボ―地球と宇宙の不思議をさぐる (ちくまプリマー新書)
発売日販売日未定
製作者鎌田 浩毅
販売元筑摩書房
JANコード9784480688040
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » 地球科学・エコロジー » 地球科学

購入者の感想

 恥ずかしながらセンター試験を地学で受けて以来、ほとんどマトモな本を読んでいなかったので、一読、驚愕しました。「プルーム・テクトニクス」って知らなかったのですが、いまや高校生の教科書にも載っているんですか?大陸プレートとぶつかった海洋プレートが沈み込んでいくとマントルに冷たい部分ができてきて、それがやがて集まって中心部の核に向かって下降していく、と。下降していく冷たいプルーム(煙)があれば、逆に核から熱いプルームがわき上がってくるものもある、と。こうした動きは将来、大地溝帯を境にアフリカ大陸を真っ二つにしてしまうかもしれないというのですから、素晴らしい。

 鎌田先生の説明が分かりやすいのは、重力をうまく使って説明してくれるからなのかな、と思います。「深層水循環」に関しても、北極で氷が大量にできると、氷の中に塩類は入らないので、海水の塩類が増加して密度が重くなった極地の水は沈み込み、海底を太平洋方向に移動しはじめる、というとこから発生する、と納得的。なぜ月が自転しないか、という問題も、この本ではじめて腑に落ちました。月は巨大隕石が地球ぶつかって飛び出たカケラが再び集まって1年ぐらいで出来たという「ジャイアント・インパクト」も名前ぐらいは聞いたことありましたが、その際、地球の重力で月の重たい物質が"オモテ"側に集まったから、常に一方向しか月は向いていないんだそうです。

 「あとがき」で高校の数学は17世紀までの内容、化学は19世紀までに発見された内容、物理は20世紀初頭ぐらいまでの内容、生物は20世紀後半までに研究された内容が中心なのに対して、地学は《最先端の内容が教えられている》と力説していますが、こうした熱さがあるから伝わるんでしょうね。

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