日本国の研究 (文春文庫) の感想

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参照データ

タイトル日本国の研究 (文春文庫)
発売日販売日未定
製作者猪瀬 直樹
販売元文藝春秋
JANコード9784167431082
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » 評論・文学研究

購入者の感想

外国人が本書を読むと、まさかこれが近代国家日本の事を言っているのではなく、何かのフィクションだろうと感じるのではないでしょうか。
それほどまでに、日本の行政の仕組みが狂っている事が本書を読むと分かります。
かつての日本人には、「個の利益を追求する」事は卑しい事だと言う認識があったはずですが、本書で描かれる役人はその対極の認識を持っています。ここに彼ら一流の無責任体質とが相まみえると財政が破綻するのだと言う方程式が理解できます。正しい認識を持った日本人が、国を運営するようにならないと、そろそろこの国も歴史から消えてしまうのではないかと言う危惧を持ちました。

私がこの本を手に取ったのは2003年である。
発行されてからしばらく時間がたっているが、この本に書かれている問題のほぼすべてが全く解決されておらず、先送りされてきている。本が出版されたときにすぐ読むのもいいだろうが、こうしてしばらく経ったあとに読んでみるのもおもしろいかもしれない。
手に取った理由は、著者の猪瀬直樹氏に興味があったからだ。
あれほど強硬に道路公団を民営化しようとする意見を持つにいたった理由が分かるかもしれないと思ったからだ。そして、単なるパフォーマンスではないことがよく分かった。
日本国はそれほどに病んでいるのだ。驚くべき日本国の実体が赤裸々につづられている。このままでいいわけがない。この本の出版から早6年。そろそろ国民も気づかなければ将来に大きな遺恨を残すことになってしまう。

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