輝天炎上 (角川文庫) の感想

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参照データ

タイトル輝天炎上 (角川文庫)
発売日2014-02-25
製作者海堂 尊
販売元KADOKAWA/角川書店
JANコード9784041012314
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

購入者の感想

読み終わりました。限りなくネタバレはしないつもりですが、ネタバレになるかもしれません。ご容赦ください。

まず最初に、基礎知識として「螺鈿迷宮」と「ケルベロスの肖像」を読むことをお勧めいたします。といいますかこの二つを最低読んでないと意味がわかりません。
また、本書を余すことなく楽しみたい方は以下の作品をお読みください。
読んだほうがいいと思うもの(アリアドネ、ナイチンゲール、イノセントゲリラ、ブラックペアン、ブレイズメス、スリジエセンター)
必ずしも必要ではないが読んでおいたほうがいいもの(ひかりの剣、ジーンワルツ、極北クレイマー、極北ラプソディ、ゼネラルルージュの凱旋・伝説)
この作家が書いている半分近くの書籍に上るかと思います。

さてレビューです。最初はとても面白いです。展開もよく、中盤まで非常にさくさく読めますしテンポもいい。これはこの作者さんの特徴でもあります。
が、第一部が終わり、後半になってくると、だんだんと失速します。
第二部、第三部あたりからは上記の作品を読み込んだ読者からすると、どこかで見た内容を二度も三度も読ませられている印象、完全な焼き直しを見ている感じになります。
視点が同じだろうが違おうがあんまり関係ありません。いわゆる大きな事件も起らない、淡々とした独白が続きます。しかもどこかで見たことがある流れとくれば、やはり中だるみ感は否めません。
「トリック」も読み込んでいる読者さんなら見抜けると思います。私も二部に入る前に可能性に気付きました。
クライマックスに当たるはずのあの事件も、当然と言えば当然ですが完全にケルベロスの焼き直しです。しかも基本天馬視点なので色々とスカスカなせいか感情移入が難しい。
最初から中盤にかけてある程度は綿密に描かれていた時間の流れなどが、終盤に至ると一週間、一カ月が瞬時にすぎるなどの流れになり脳内再生が難しくなった場面もあります。

あの終わり方もちょっと残念ではあります。この作家さん、謎を謎としてぶちまけているような気がします。もうちょっと回収してくれると読者としては嬉しい。
正直星5をつけたいんですが、星4です。

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