Excitable Boy [Hybrid Sacd-Dsd] の感想

アサイラムレーベルでのヒット作のリマスター盤です。音が格段に良くなっているので、
既にアナログレコードやＣＤを持っている人でも新しい発見があるのではないかと思います。
ジヴォンのヴォーカルが、ぐっと近くに聴こえるように感じますし、バックのミュージシャン
たちのプロフェッショナルな演奏がより楽しめます。シングルカットしたWerewolf In Londonが
全米21位のヒット。ジヴォンの代表曲が多数収録されており（アサイラム時代のベスト盤では、
1〜5、9を収録）、ウォーレン・ジヴォンの名盤と言ってもいいと思います。しみじみと聴かせる
Accidentally Like A Martyrは名曲。アルバムのラストを飾るLawyer,Guns And Moneyは極め付き
の代表曲。

未発表のボーナストラック4曲も充実しており、聴き逃せないものとなっています。英文のライナーと
ボーナストラックも含めた全曲の歌詞がブックレットに載っているのも嬉しい。歌詞を読むと
Excitable Boyなんて、リンダ・ロンシュタットやジェニファー・ウォーンズの爽やかなコーラス
と裏腹にちょっと怖い歌なのが分かります。当時のものでしょうか、3枚のモノクロ写真、弾丸でいっぱい
の写真もあり。裏面は、アメリカンな料理のお皿にガンの写真。
ジャクソン・ブラウン、ワディ・ワクテルのプロデュース。演奏、曲作りでも共演しています。
有名どころでは、Ｊ．Ｄサウザー、カーラ・ボノフ、ミック・フリートウッド、ジョン・マクヴィらが
参加。リーランド・スクラー、ラス・カンケル、ダニー・コーチマー、ケニー・エドワーズ、
ボブ・グローブ、リック・マロッタなんてミュージシャンの名前にピンとくる方にもお薦めのアルバムです。

1978年作品です。優れたアーティストにはブレークする作品が生涯1,2度訪れるものです。まさにこれがそう。素晴らしいアルバムを出している彼ですが天からの助けを得てのサムシング・エルスがこのアルバムにはあります。特にアップ・テンポの曲に冴えが見られます。はまります。ワディ・ワクテルのギターもベスト・プレイなのです。