疎外と叛逆ーーガルシア・マルケスとバルガス・ジョサの対話 の感想
参照データ
タイトル | 疎外と叛逆ーーガルシア・マルケスとバルガス・ジョサの対話 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | G. ガルシア・マルケス |
販売元 | 水声社 |
JANコード | 9784801000230 |
カテゴリ | ジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » スペイン文学 |
購入者の感想
マルケスとリョサの対談、リョサによるマルケス論、リョサへのインタビューから成る本です。
まず、リョサのインタビューは翻訳がほとんどない状況だったので、貴重です。特に「緑の家」と「都会と犬ども」に対するリョサの考えが語られています。
マルケスの対談においては、マルケスの作家評が面白い。「ボルヘスは非現実の作家、表現を教えてくれるという点だけで読む」
フォークナーについては、「ラテンアメリカの現実を前にして、これを小説として語ろうとすると、ヨーロッパ作家の手法やスペイン古典文学の手法では歯が立たないわけです。そこにフォークナーが現れて、その現実を語るのにうってつけの手法を見せてくれる」
また、インタビューの中では、「百年の孤独」が中心に語られるのですが、マルケスはリョサに「殺戮や貧困といったドラマを描きたかったのか、それとも挿話や幻想的事件を描きたかったのか」と聞かれて、「面白い物語を書きたかっただけ」と答える。
マルケスとリョサの自作に対する思いと、文学観、執筆生活などがうかがえる貴重な一冊です。
まず、リョサのインタビューは翻訳がほとんどない状況だったので、貴重です。特に「緑の家」と「都会と犬ども」に対するリョサの考えが語られています。
マルケスの対談においては、マルケスの作家評が面白い。「ボルヘスは非現実の作家、表現を教えてくれるという点だけで読む」
フォークナーについては、「ラテンアメリカの現実を前にして、これを小説として語ろうとすると、ヨーロッパ作家の手法やスペイン古典文学の手法では歯が立たないわけです。そこにフォークナーが現れて、その現実を語るのにうってつけの手法を見せてくれる」
また、インタビューの中では、「百年の孤独」が中心に語られるのですが、マルケスはリョサに「殺戮や貧困といったドラマを描きたかったのか、それとも挿話や幻想的事件を描きたかったのか」と聞かれて、「面白い物語を書きたかっただけ」と答える。
マルケスとリョサの自作に対する思いと、文学観、執筆生活などがうかがえる貴重な一冊です。