隋唐演義〈2〉隋の煬帝ノ巻 (中公文庫) の感想

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参照データ

タイトル隋唐演義〈2〉隋の煬帝ノ巻 (中公文庫)
発売日販売日未定
販売元中央公論新社
JANコード9784122043350
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 中国文学

購入者の感想

『隋唐演義〈2〉隋の煬帝ノ巻』です。
サブタイトル通りで、この巻全体を通じては、隋の煬帝の栄耀栄華が描かれています。

最初の方は、第一巻の流れを受けて秦叔宝のエピの続きですが、煬帝のエピに入ってからは、なかなかの豪奢な営みぶりを発揮してくれます。
基本的に豪傑が活躍する話なので、目立つのは武将ばかりになってしまうのがこういう話の常かと思います。が、隋唐演義に関しては、煬帝の遊蕩も紙幅を裂いてしっかり描かれていますし、皇后をはじめ、煬帝を取り巻く多数の美女たちも登場してきて活躍します。
もっとも、美女たちは、数が多いこともあって、誰が誰だか区別をつけるのも難しかったのは事実ですが。

江南巡幸にしても高句麗遠征にしても、史実では一回ではなく、複数にわたって行われているのですが、本作の中では一回しか無いことになっています。史実の正しさよりも、煩雑さを解消して物語を楽しむ方を優先した、という形が見えます。
文官である虞世南が活躍するシーンが、短いながらもあったのは良いところでした。大抵、こういう話では、文官っぽい人が目立つとしたら、軍師でなければ佞臣ぐらしかいないでしょうし。兄の虞世基みたいに。
評価★4です。

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