なぜ新規事業は成功しないのか―「仮説のマネジメント」の理論と実践 の感想
参照データ
タイトル | なぜ新規事業は成功しないのか―「仮説のマネジメント」の理論と実践 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 大江 建 |
販売元 | 日本経済新聞出版社 |
JANコード | 9784532314293 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » ビジネス・経済 » オペレーションズ |
購入者の感想
企業の新規事業の推進に必要な考え方とツールをまとめた本である。これらは、著者の長年のコンサルティングや企業との研究会での経験がベースになっており、実践的なノウハウが参考になる。また、本書は1998年に出版された本の第3版であるが、今回はツールやデータの大幅な見直しと更新を行ったとのことである。
本書の初版からのメインコンセプトは「仮説のマネジメント」である。新規事業は企業にとって不確実性が高いので、その企業の通常のビジネススタイルではダメで、「(1)仮説を作り、(2)仮説を検証し、(3)仮説を管理する」というPDCAサイクルが重要性であると主張している。
そのPDCAサイクルをまわすツールとして、「レベルマップ」、「3×3新規事業マトリックス」「アトリビュートマトリクス」「STAR法」「BMO法」「ACE分析」などのツールを導入している。
評者は、企業の新規事業を困難にする大きな要因の1つに「組織的ギャップ(関係者の認識や慣行のギャップ)」があると考える。上記のツールは、これを使えば必ず成功するという魔法の杖ではない。しかし、ステークホルダー間の認識ギャップを埋める見える化ツールとしては有効である。特に、新規事業チームの意識ギャップを測定するACE (Accelerating Competitive Effectiveness) 分析は、今までになかったもので有効であると感じた。
第3版ではあるが、完成度の高い教科書というよりは、著者の実践的経験を反映し、日々更新されている進化型の実践書と考えるべきであろう。
本書の初版からのメインコンセプトは「仮説のマネジメント」である。新規事業は企業にとって不確実性が高いので、その企業の通常のビジネススタイルではダメで、「(1)仮説を作り、(2)仮説を検証し、(3)仮説を管理する」というPDCAサイクルが重要性であると主張している。
そのPDCAサイクルをまわすツールとして、「レベルマップ」、「3×3新規事業マトリックス」「アトリビュートマトリクス」「STAR法」「BMO法」「ACE分析」などのツールを導入している。
評者は、企業の新規事業を困難にする大きな要因の1つに「組織的ギャップ(関係者の認識や慣行のギャップ)」があると考える。上記のツールは、これを使えば必ず成功するという魔法の杖ではない。しかし、ステークホルダー間の認識ギャップを埋める見える化ツールとしては有効である。特に、新規事業チームの意識ギャップを測定するACE (Accelerating Competitive Effectiveness) 分析は、今までになかったもので有効であると感じた。
第3版ではあるが、完成度の高い教科書というよりは、著者の実践的経験を反映し、日々更新されている進化型の実践書と考えるべきであろう。