狩野永徳 (新潮日本美術文庫) の感想
参照データ
タイトル | 狩野永徳 (新潮日本美術文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 川本 桂子 |
販売元 | 新潮社 |
JANコード | 9784106015236 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » ノンフィクション |
購入者の感想
本を評価するのか、題材の狩野永徳の画業を評価するのか。
アマゾンのレビューではもちろん「本」として評価せねばならないのでしょうが、このジャンルの本を、「編者」の名前を頼りに購入するという人は少数派でしょう。狩野永徳をちょっと知りたい、ついては手ごろな本を一冊、という人が大多数なのでは。
大丈夫です。狩野永徳の絵がどれだけどのように紹介されているか、ということでも、狩野永徳の作品の素晴らしさという面でも、この本はお買い得です。
文庫と銘打ちながら、一般的な単行本のサイズがあり、拡大図も豊富。これ以上のサイズの絵が手元にほしくなった人は、大型本か、気に入った絵の複製を別途求めたほうがいいでしょう。
全体の7割が作品紹介で、見開き左は作品をカラーで紹介、右ページにモノクロで解説文というという構成は、展覧会での作品鑑賞にも似て、効率的で見やすいと思います。
仏画や大和絵、水墨画などの、それまでの日本の絵を集大成したのが、狩野派の祖・元信とすれば、屏風や障壁画などの巨大なキャンバスに、大胆なデフォルメと、画面から飛び出すような3次元的表現、そして「勢い」をもたらしたのが永徳でありましょう。
この本で、作品を通して見ていくと、浮世絵や現代の日本画、さらにはジャパニメーションにまで通じる「日本の絵」の展開が、狩野永徳の偉業を引き継ぐものではないか、という気持ちになります。
解説も要点を押さえて、抑制もありながら、永徳のすばらしさをよく伝えてくれています。
アマゾンのレビューではもちろん「本」として評価せねばならないのでしょうが、このジャンルの本を、「編者」の名前を頼りに購入するという人は少数派でしょう。狩野永徳をちょっと知りたい、ついては手ごろな本を一冊、という人が大多数なのでは。
大丈夫です。狩野永徳の絵がどれだけどのように紹介されているか、ということでも、狩野永徳の作品の素晴らしさという面でも、この本はお買い得です。
文庫と銘打ちながら、一般的な単行本のサイズがあり、拡大図も豊富。これ以上のサイズの絵が手元にほしくなった人は、大型本か、気に入った絵の複製を別途求めたほうがいいでしょう。
全体の7割が作品紹介で、見開き左は作品をカラーで紹介、右ページにモノクロで解説文というという構成は、展覧会での作品鑑賞にも似て、効率的で見やすいと思います。
仏画や大和絵、水墨画などの、それまでの日本の絵を集大成したのが、狩野派の祖・元信とすれば、屏風や障壁画などの巨大なキャンバスに、大胆なデフォルメと、画面から飛び出すような3次元的表現、そして「勢い」をもたらしたのが永徳でありましょう。
この本で、作品を通して見ていくと、浮世絵や現代の日本画、さらにはジャパニメーションにまで通じる「日本の絵」の展開が、狩野永徳の偉業を引き継ぐものではないか、という気持ちになります。
解説も要点を押さえて、抑制もありながら、永徳のすばらしさをよく伝えてくれています。