天と地の守り人〈第1部〉ロタ王国編 (新潮文庫) の感想

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参照データ

タイトル天と地の守り人〈第1部〉ロタ王国編 (新潮文庫)
発売日販売日未定
製作者上橋 菜穂子
販売元新潮社
JANコード9784101302805
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » SF・ホラー・ファンタジー

購入者の感想

よく評されるように、上橋さんの小説は綿密な世界観が構築され、そこに住む登場人物の複雑に絡み合うヒューマンストーリーが展開されている。この王子がこう行動すれば、敵はこうでる...とまるでチェスの駒を一手一手動かしているようなストーリー展開に感じた。

あとがきの上橋さんの言葉で以外なのは、ストーリーをすべて考えてから執筆しているのではない、考えながら書き進めているらしいということだ。いったいどうしてそんなことが?

最終巻にあたる短編集、「流れ行く者」に賭け事ゲームが出てくる。それは、国と国の戦いを繰り広げるもので、だましたり駆け引きをしたり、時には何十年もかけてプレイして壮大なストーリーを作ってしまうものだという。 あ、もしかして、これが上橋さんの執筆活動なのでは?と気づいた。

以下は仮説である。
上橋さんは物語を書くにあたって、まず、とりまく世界の詳細を設定する。 また、登場人物の詳細、性格、状態、人間相関図等などを設定する。 そして、「スタートボタン」を押すのである。 あの人物がこうすれば、この人物はこう出ると、それぞれのステップですべての登場人物の気持ちになって次の行動を決めて行くのである。

つまり、物語全体の設計図を描いてから執筆する、いわゆるトップダウンではなく、一人一人から見た世界で描く、ボトムアップの方式で書き進めているのではないのだろうか。この方式なので、考えながら書いていてもストーリーに破綻がでないのでないだろうか。

もうひとつは、筆者自身がどんなストーリー展開をするのかを書きながら知って行くことになり、執筆活動を楽しめるのではないのだろうか。 あとがきでの上橋さんのチャグムやバルサの行動をまるで見守っていたかのような口ぶりにそれを感じられる。

この物語は単純にこの作品だけでも十分他の作品に匹敵する内容を持っています。
しかし、実は天と地の守り人の序章に過ぎません。
また守り人シリーズ全十巻で見れば第七巻、壮大な物語です。
是非十巻揃えて読む事をお勧めします。

シリーズとしても別々の道を歩み始めた二人の道がまた交差する…!

強国タルシュを前にカンバルやロタはどう動くのか。そして新ヨゴ皇国は一体…?

そしてサグとナユグも今までにない近づきを見せ?

三部作という事で話はまだまだ続きます。

前作を読んでから時間が開いているので、記憶をさぐりながら読んでます。でも変わらずに面白い。

相変わらずな人々にまた逢えて嬉しい感じ。

年をとったなあ、と感じるバルサが人間臭くて良いです。そしてまだまだ超人的に強いですよ!

それにしてもチャグムはなんだか色男に成長しているみたいですねぇ…

女用心棒バルサと新ヨゴ皇国皇太子チャグムの物語は 三度交差して いよいよ最終章。

相変わらず息をもつかせぬ展開で ぐいぐい引き込まれます。

色々な考えを持つ様々な人がいて それぞれに正しいと思うこと 最善と信じることをする。

それが争いを生み 戦いとなり 人が傷つく。

その中でもがき 解決策を模索する人間・・・

現代社会そのもの・・・というか 古代から繰り返されてきた人間の社会生活 人間の本質を表している気がします。

ぜひ 子供たち(以外にも!)読んで欲しい!!

続編が待たれます。

このシリーズは単編でも充分面白いのですが 本作に限り ”蒼路の旅人”の後に読むことをオススメします。

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