短歌の友人 (河出文庫) の感想

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参照データ

タイトル短歌の友人 (河出文庫)
発売日販売日未定
製作者穂村 弘
販売元河出書房新社
JANコード9784309410654
カテゴリジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学

購入者の感想

 「自己、他者、コミュニケーション、性別、リアリティ、共同体、時代……、目の前の短歌の『面白さ』を味わっているうちに、自然にそんなことを考える場所に運ばれてゆく」著者が「短歌を読むことから生まれた思考の流れ」を文章化した歌論集。
 私にはちょっと高度すぎた。考えてみれば、「運命」と「未完成」しか聴いたことのない人が「シェーンベルクについて」とか「後期ロマン派と『死』」というような論文を読むようなものだろう。したがって以下はド素人のコメント。
1 短歌を読む際には「圧縮された情報を読者の側で解凍しなくてはならない」と著者は述べる。が、別の個所で「こうなるとほとんど読み手である私が、自分自身の物語を創作しているのに近い」とも述べており、そうするとその解凍=解釈の「正しさ」はどのように担保されるのだろうか。そこがよく分からない。「(解釈が)みんな違ってみんないい」という訳ではあるまい。
2 よく「短歌は数千年の歴史をもつ」と言われるけれど、どうやら、近代以降の短歌は、それ以前の短歌とかなりの程度、断絶しているように思われる。本書で登場する「時代区分」は、〈近代〉〈戦後〉〈今〉(あるいは1980年代と2000年代)である。

穂村弘さんの“世界と自分の不合致について論理的かつキュートに書かれている(と感じる)”
文章が好きなので、この本も読みました。

特に中盤から後半にかけての
短歌から読む「リアリティ」や「私」の変遷についての記述は圧巻。
とても読み応えがありました。

たくさんエッセイを出版されていて、どれも楽しく読ませて頂いているのですが
この本のような骨太なものがもっと読みたい!とも思います。

短歌に興味のある方にとっても、
これまで短歌に縁がなかった方にとっても、
とても刺激的な一冊だと思います。

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河出書房新社から発売された穂村 弘の短歌の友人 (河出文庫)(JAN:9784309410654)の感想と評価
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