ピエール・リヴィエール---殺人・狂気・エクリチュール (河出文庫) の感想

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参照データ

タイトルピエール・リヴィエール---殺人・狂気・エクリチュール (河出文庫)
発売日販売日未定
製作者ミシェル・フーコー
販売元河出書房新社
JANコード9784309463391
カテゴリ人文・思想 » 哲学・思想 » 西洋思想 » 西洋哲学入門

購入者の感想

 本書は、コレージュ・ド・フランスにおけるミシェル・フーコーのゼミナールで取り上げられた19世紀の親殺し事件に関する共同研究の成果である。本書は、事件の犯人であるピエール・リヴィエールをめぐる「訴訟関連資料」とその「論考」との2部から成る。
 章立ては以下の通り。

はじめに

第一部「訴訟関連資料」
 1.犯行と逮捕/2.予審/3.手記/4.法医学鑑定書/5.裁判/6.牢獄と死
第二部「論考」
 1.ジャン=ピエール・ペテール、ジャンヌ・ファヴレ「動物、狂気、死」は、当時の歴史的背景を明らかにしつつ、リヴィエールのいわばサバルタン性を論じる。
 2.ミシェル・フーコー「物語られる殺人」は、リヴィエールの犯行と手記との関係について、エクリチュールの観点から当時の犯罪記事との関連を論じる。
 3.パトリシア・ムーラン「情状酌量」は、情状酌量の自由化へと向かっていた当時の状況を明らかにしつつ、リヴィエール事件における情状酌量をめぐる「三重の対立」を指摘する。
 4.ブランディーヌ・バレ=クリージュル「王殺し―親殺し」は、リヴィエール事件と同時期に起こった王の暗殺未遂事件を取り上げ、王殺しと親殺しの共鳴関係を論じる。
 5.フィリップ・リオ「ピエール・リヴィエール対比研究」は、資料を綿密に分析することによって、同じ情報を基にしながらも医師と司法官がどのようにして異なる主張をしたのかを論じる。
 6.ロベール・カステル「医師と判事」は、社会的管理をめぐる当時の刑罰機構と医学的機関との対立を、リヴィエールについての法医学鑑定書を詳細に分析しつつ論じる。
 7.アレッサンドロ・フォンタナ「理性の間欠」は、なぜ犯罪者自身が犯行を語ったり語ったりするのか、という問いについて、精神医学におけるモノマニー学説を取り上げ、その「不確かさ」を指摘しつつ論じる。

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