サーバントであれ――奉仕して導く、リーダーの生き方 の感想
参照データ
タイトル | サーバントであれ――奉仕して導く、リーダーの生き方 |
発売日 | 2016-02-23 |
製作者 | ロバート・K・グリーンリーフ |
販売元 | 英治出版 |
JANコード | 9784862762153 |
カテゴリ | ジャンル別 » ビジネス・経済 » ビジネス実用 » リーダーシップ |
購入者の感想
数あるリーダーシップの本の中で、この本だけは、読後の印象が他の本とはまったく異なる。繊細で、やさしさに満ち、人を傷つけた過去の経験が悔やまれ、残りの人生のすべてを次世代のために捧げたくなってくる。
リーダーシップの世界にグリーンリーフが登場したことは、おそらく、カウンセリングの世界にロジャーズが現れたのと同じくらいのインパクトがあったと思う。「サーバント・リーダーシップ」の概念はリーダーシップに対するパラダイムを大きく変えてしまった。リーダーシップ研究の世界にイノベーションを起こしたとさえ言えると思う。
サーバントリーダーが、ユング派の未確認の元型かどうかを調べようとする動きも出てきたという。著者は、二年にわたって週に一度ユング派の精神分析医に(男女それぞれの分析医に一年ずつ)会い、夢を分析してもらったこともあるそうだ。おかげで自分の内面について深く意識できるようになり、創造性も高まったと言っている。筆者にとって重要なのは、次の4点だという。
①この世界によってもたらされる経験に集中する
②その経験にかかわる人々を受け容れ、彼らの心を動かすものを理解しようとする
③得も言われぬ神秘を、まず畏れ敬い、そして受け容れる。そうした神秘は、人間的動機に対する理解の源を覆い隠してしまうが、ビジョンヘとつながっている
④ひらめきによってもたらされるものを何でも進んで受け取り、それに基づいて行動する
最後の方は、エリック・エリクソンのキャリア発達における「世代性」(私心なく次世代に能力を継承すること)を連想させる。
久々に余韻が残る本に出会えた。
翻訳も自然体ですばらしい。
リーダーシップの世界にグリーンリーフが登場したことは、おそらく、カウンセリングの世界にロジャーズが現れたのと同じくらいのインパクトがあったと思う。「サーバント・リーダーシップ」の概念はリーダーシップに対するパラダイムを大きく変えてしまった。リーダーシップ研究の世界にイノベーションを起こしたとさえ言えると思う。
サーバントリーダーが、ユング派の未確認の元型かどうかを調べようとする動きも出てきたという。著者は、二年にわたって週に一度ユング派の精神分析医に(男女それぞれの分析医に一年ずつ)会い、夢を分析してもらったこともあるそうだ。おかげで自分の内面について深く意識できるようになり、創造性も高まったと言っている。筆者にとって重要なのは、次の4点だという。
①この世界によってもたらされる経験に集中する
②その経験にかかわる人々を受け容れ、彼らの心を動かすものを理解しようとする
③得も言われぬ神秘を、まず畏れ敬い、そして受け容れる。そうした神秘は、人間的動機に対する理解の源を覆い隠してしまうが、ビジョンヘとつながっている
④ひらめきによってもたらされるものを何でも進んで受け取り、それに基づいて行動する
最後の方は、エリック・エリクソンのキャリア発達における「世代性」(私心なく次世代に能力を継承すること)を連想させる。
久々に余韻が残る本に出会えた。
翻訳も自然体ですばらしい。