欲張りで懲りないアメリカ人 (祥伝社新書166) の感想
参照データ
タイトル | 欲張りで懲りないアメリカ人 (祥伝社新書166) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 有元 美津世 |
販売元 | 祥伝社 |
JANコード | 9784396111663 |
カテゴリ | ジャンル別 » 社会・政治 » 社会学 » 社会学概論 |
購入者の感想
一般アメリカ人のAmerican Dreamは広い戸建ての家を持つこと。出来るだけ早い段階でHappy Retirementすること。それが今やAmerican Nightmareになり何とも悲惨な現場だ。。著者の有元美津世氏はUCでMBA取得し在米24年、非常にtoughな米国不動産業界、そこで不動産投資家として活躍の由。永年つきあっている不動産関係者、賃貸契約者を直接見て聞いた事実を赤裸々に綴る。またサブプライムローン、FHAローンについての実態をよく解説している。日本とアメリカについて読者がまずは比較すると良い。私自身も80年代後半のNYと、90年代前半のLA駐在時に、アメリカ人について私が心配していたことは、「貯蓄をしない」「貯蓄がない」「金融資産は401Kのみ」「家庭の一大事に現金がない」「クレジットカード依存」「オートローンに住宅ローン」「レイオフが頻繁」「健康保険未加入者が多い」。またアメリカ人の部下は使いにくく、「自分の非は認めない」「責任逃れ」「まずはIt`s not my fault.」だ。これらの典型的な事象が本書にも全て書かれている。特にクレジットカードや公共料金その他、請求書が毎月送られて来る。いずれもMinimum Paymentの数十ドルの小切手を同封しリボルビング、その結果クレジット残はすぐに多額にaccumulated。そしてHome Equity LoanにPayday Loanと恐ろしい。国民皆保険は無く、65歳以上の為のMedicare、低所得者層の為のMedicaidしか公的にはなく、民間の保険に加入できる国民は限られる。65歳夫婦の余生20年として、「医療費」は24万ドル必要と言われる。歯科医療費や介護費用は勿論別だ。途轍もなく恐ろしい。太平洋を挟み段々と状況が近づいたこちらとあちら。今後の生活に不安の種は尽きない。