欲望のバージニア Blu-ray の感想

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参照データ

タイトル欲望のバージニア Blu-ray
発売日2013-12-25
監督ジョン・ヒルコート
出演シャイア・ラブーフ
販売元TCエンタテインメント
JANコード4571390734166
カテゴリDVD » ジャンル別 » 外国映画 » ドラマ

購入者の感想

Lawless鑑賞。
「欲望のバージニア」という邦題は、やはり観客に無駄な先入観を与えているような気がする。バージニアにおいて「欲望を満たす話」ではなくて「ポリシーを貫く話」だったと思うのだけど。
それから、ジャックが主役という位置付けなのだろうが、私の中ではジャックのナレーションによるフォレストの映画だったので、このレビューはその視点で述べる。
とはいえ、禁酒法の時代といえばマフィア。バイオレンスが苦手な自分にとってトムハとジェシカは邦画で言う所の高倉健と倍賞千恵子のカップリングと同等かなあなどと、あまり期待せずに観はじめた、というのが正直な所だ。

そして。
まず映像と音楽が美しく、心地良かった。特典を見て知ったが、エミルーハリスの歌がラブシーンで使われているのだな。なんだかトムハの低いボソボソ喋りがブロークバックマウンテンのヒースレジャーを彷彿とさせるし、音楽も相まって美しくもやるせない(?)アメリカの田舎町風情を堪能できた感じだ。
特に物語終盤の、フォレストが湖に向かう前に後ろ姿でタバコをふかすシーンの美しさが胸に沁みた。誰も共感しないだろうが、自分にとっては彼の旅立ち(死)を予感させる最高に美しく崇高で、印象的なシーンだったのだ。

それから、ガイピアーズの悪役ぶりはこの映画をキリッと引き締め、最小限に絞ったのかと感じる三兄弟の暴力シーンとのバランスを保っていたと思う。また、主役の目線を生活者に移したことで、これまでの無法者系ドラマと差別化を図ったのかなと感じた。

言うまでもないがトムハの安定の演技にはご馳走様という感じ。彼の「選ぶ役のポイント」を満たすフォレスト役はまさにハマっていて、トムハの信条なんじゃないかと錯覚してしまうような以下のセリフは、この映画の発したいメッセージそのものだろうと思う。
「男を強くするのは腕っぷしではなく、怯まず立ち向かう姿勢だ」「問題は金じゃない。主義だ」こんな生き方はアメリカ国民の理想なんだろうと思うし、自分もそうありたいと通じる部分だ。

意外にグッときたのは、マギーがフォレストに<あの夜>の真相を全て話さなかったことの奥深さ。

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