拝み屋怪談 壊れた母様の家〈陽〉 (角川ホラー文庫) の感想

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参照データ

タイトル拝み屋怪談 壊れた母様の家〈陽〉 (角川ホラー文庫)
発売日2019-07-24
製作者郷内 心瞳
販売元KADOKAWA
JANコード9784041085547
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » SF・ホラー・ファンタジー

購入者の感想

読み終わった時、言葉が出なかった。出せなかった。しばらく呆然としてしまった。

花嫁から始まった拝み屋怪談シリーズ、今までもそれなりの完結のようなものではあったけれど、こちらは本当のシリーズ完結。

毎回、郷内さんの小説は小枝から始まり大きな幹へとつながるストーリーですが、今回ほど苦しく胸が詰まる話はありませんでした。
たくさんの今まで散りばめられてまとめられてきた幹だと思っていたことが、実はまだまだ小さな枝葉であり、それがやっと一つの山になる。

今までの登場人物全員が命がけで、まさか命を失っても襲ってきた敵とそれと対峙し護ろうとする力。
人間、そうでないものが入り交じるとてつもないものになっています。
数年前、普通に生きている私達の日本の一部で、まさかこんな壮絶な戦いがあっただなんて。

憑依していた本当の人物。
そして、最後郷内さん夫婦に襲いかかってきた、ありえない結末・・・。
今までの郷内さんを悩ませていた背中の痛みの原因もわかります。
どうしても消えない花嫁から郷内さんを護るために、まさかのヒロインが戦い抜いた末に行った事。

本当に花嫁からの集大成、最終回となります。
できれば、前作から1ヶ月経過しているので、陰から読み返して連続して続けて読んで見るほうがいいです。
どうしても、前作を発売日に読んでから数十日経つと、わかってはいるもののところどころ内容が薄らいでしまうので。

本当に複雑で、内容を詳しく書くことすら難しいですが、期待は絶対に裏切らない素晴らしい作品だと思います。

最後に、郷内さんご家族に、明るい光が降り注いでくれますよう祈らずにはいられません。

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