サブスクリプション 製品から顧客中心のビジネスモデルへ (角川新書) の感想
参照データ
タイトル | サブスクリプション 製品から顧客中心のビジネスモデルへ (角川新書) |
発売日 | 2019-07-10 |
製作者 | 雨宮 寛二 |
販売元 | KADOKAWA |
JANコード | 9784040822990 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » ビジネス・経済 » 経営学・キャリア・MBA |
購入者の感想
筆者は『はじめに』で、定額制もしくは従量制で製品やサービスを一定期間享受するサブスクリプションというシステムは、昔から「レガシー・サブスク」として社会の片隅で息を潜めて存在していたとしつつ、現代社会では、「所有」から「利用」への変化という大きなトレンドの中、「利用」の中心に位置するサブスクが社会の中心へと躍り出てきたとしている。筆者は、このトレンドは未来の社会でも益々大きな潮流となっていくことが予想されるとし、本書では、そんなサブスクを多面的に捉え、さまざまな視点から考察していくとしている。
筆者は本書において、時代の最先端を行く米国などの国外及び国内のさまざまな業種のサブスク事例を多数取り上げて、そのビジネスモデルなどを詳細に紹介しており、すでに米国を中心に多くのサブスク事業が展開されているという現状には驚かされたが、それと同時に、本書で紹介されているサブスクには、幾つか疑問に思うこともあった。
基本的なことから言うと、筆者はサブスクのビジネスモデルを「所有権の移転なし(サブスク事業者保有)」としているのだが、米国で人気を集めているという定額料金を支払うと顧客の好みに合わせた商品が箱に入って定期的に届く「サブスク・ボックス」は基本的に「所有権の移転」が前提であり、筆者の言う「所有」から「利用」へのコンセプトからも外れているし、シェアとレンタルとのビジネスモデルの違いも、筆者が挙げている5つの項目上全く違いはなく、企業側が「シェアやレンタルよりも収益の見通しが立ち易く、安定的な収益を上げることができます」と説明しているだけで曖昧であり、一定期間の定額制を採れば、シェアやレンタルもサブスクになるとの趣旨の説明も見られる。
筆者は本書において、時代の最先端を行く米国などの国外及び国内のさまざまな業種のサブスク事例を多数取り上げて、そのビジネスモデルなどを詳細に紹介しており、すでに米国を中心に多くのサブスク事業が展開されているという現状には驚かされたが、それと同時に、本書で紹介されているサブスクには、幾つか疑問に思うこともあった。
基本的なことから言うと、筆者はサブスクのビジネスモデルを「所有権の移転なし(サブスク事業者保有)」としているのだが、米国で人気を集めているという定額料金を支払うと顧客の好みに合わせた商品が箱に入って定期的に届く「サブスク・ボックス」は基本的に「所有権の移転」が前提であり、筆者の言う「所有」から「利用」へのコンセプトからも外れているし、シェアとレンタルとのビジネスモデルの違いも、筆者が挙げている5つの項目上全く違いはなく、企業側が「シェアやレンタルよりも収益の見通しが立ち易く、安定的な収益を上げることができます」と説明しているだけで曖昧であり、一定期間の定額制を採れば、シェアやレンタルもサブスクになるとの趣旨の説明も見られる。