あしたの君へ (文春文庫) の感想
参照データ
タイトル | あしたの君へ (文春文庫) |
発売日 | 2019-11-07 |
製作者 | 柚月 裕子 |
販売元 | 文藝春秋 |
JANコード | 9784167913779 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » 文学・評論 » ミステリー・サスペンス・ハードボイルド |
購入者の感想
家庭裁判所調査官の見習い、通称「カンポ」(官補)である望月大地が、彼の元に持ち込まれる様々な案件と格闘しながら、時に悩み傷つきながらも、一人前の調査官へ向けて徐々に成長していくストーリー。本作で描かれる5件の案件は、いずれもそれなりに複雑な事情を抱えており、容易に解決は出来ないものばかりだ。特に最後の案件などは、親権を争う夫婦の息子が、実は妻の浮気相手の子どもだったという、昼ドラのようなドロドロの展開になる。しかしそれでも、大地の奮闘と息子の親を想う純真さによって、夫婦関係の改善を見せ始めた所で物語は終わる。明るい希望の見える爽やかな終わり方だった。
家庭裁判所調査官というと地味なイメージがあるが、その裏にも人間のドラマが立派に息づいているのが分かった。
家庭裁判所調査官というと地味なイメージがあるが、その裏にも人間のドラマが立派に息づいているのが分かった。