思い出のとき修理します (集英社文庫) の感想

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参照データ

タイトル思い出のとき修理します (集英社文庫)
発売日2012-09-20
製作者谷 瑞恵
販売元集英社
JANコード9784087468892
カテゴリ文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » た行の著者

購入者の感想

「伯爵と妖精」「魔女の結婚」(集英社コバルトシリーズ)が代表作の谷先生の新作。

伯爵や魔女シリーズは思いっきりファンタジーですが、コチラはリアルでいて
何処かファンタジー要素もある様な、そんな物語でした。

人生に疲れた主人公・明里。
何かに惹かれる様に、子供の頃に少しだけ住んでいた祖父母の家(空き家)に戻ります。
そこで出会ったのは、何処か浮世離れした様な、優しくて明里の心にスルリと入って
きた、時計屋の店主・秀司。

秀司の経営する時計店の看板プレート【思い出のとき修理します】
このプレートの裏話は話しの中で明かされますが、本当にどの短編も思い出を温かく
【修理】されていて。

いつも谷先生の伯爵や魔女シリーズでは波乱万丈でドキドキさせられてましたが(笑)
コチラの淡々としたお話しも逆に新鮮でした。

派手な起承転結はないけど、読み進める内に「どうなるのっ?」とページを捲らずに
いられなくなるのは、さすが!

人生に疲れた明里と同じ様に、秀司にも同様の【修理したい過去】がありますが。
お互いの傷を乗り越えて心通わせるラストに向かっていき、良かったです。

ただもう少し、秀司から見て明里を意識していく過程が突っ込んであると、もっと
良かったかな?とは思ったけど。
短編集なので、そこは仕方ないですね。

主人公達を取り巻く人々も温かく、シャッター街と呼ばれる寂れてしまった商店街や
地元の人達のより所である小さな神社も、物語に色を添えてます。

完結してるので続きが出る事はないと思うけど、もし出るなら二人を取り巻く色んな
人の【思い出のとき修理】を読んでみたいですね。

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