スーパーマン　リターンズ(字幕版) の感想

星六つです。
公開当時あまりパっとしなかった印象でしたが、これは隠れた名続編 と評したいです。
本作はもちろんストーリーは現代の続編として脚色しつつも、骨子は大方C・リーブ出演の1978年作をなぞらえています。
もう、反復するくらいのリスペクトを、徹底してやってのけた作品です。
尺は2時間34分。「勧善懲悪物には長すぎやしないか?」と初鑑時 思いました。
しかし1978作を観てみたら、その尺なんと2時間34分。
納得です。傑作である1978作をリスペクトした作品であることを鑑みると、もう、拍手を送りたいくらいです。

パッとしなかったのは、たぶん新味がないためかもしれませんが、私的にこのような元作の反復的な手法は、もう、大っ好きです。
根がくどい性質か、ねちっこいかもしれません。

というか、こういう元作のリメイク（的続編）は、求めても あまり実現しないだろうし 観られない！！

例えると、日本アニメの実写化が観手からすると不満だらけなのは、この「反復的リスペクト」色が、かなり薄い（・・・というか作り手側が勝手に現代風に解釈して、付け足ししてしまう）のが、これにあたると思います。
いざやってみても「やはり新味がない」と、なかなか制作サイドのみならずスポンサーもOKを出さないでしょう。

それでも、そんなのをもまるで気にもせず、オープニングとエンドロールの、しかもスーパーマンが 地球を見ながらカットアウトする・・・ここまでを、全く同じ演出でやりのけてます。ジョンウィリアムズの音楽のかかるタイミングまで。
私はこれで涙腺決壊しました。「これでいいのだ」と。

これは できれば劇場で観たかったと 少し悔やみました。