今日から使える物理数学 普及版 難解な概念を便利な道具にする (ブルーバックス) の感想

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参照データ

タイトル今日から使える物理数学 普及版 難解な概念を便利な道具にする (ブルーバックス)
発売日販売日未定
製作者岸野 正剛
販売元講談社
JANコード9784065142134
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » 物理学 » 一般

購入者の感想

物理数学(今日では数理物理学、数理解析学、とも呼ばれる)の入門書は数多く刊行されているが、本書ほど面白いものは殆んどないだろう。読者が興味を持てるように選択された題材、ユーモラスでウイットに富む語り、その時代を生きた偉人の興味深い逸話、これらがバランス良く叙述されている本書は「楽しみながら物理数学が学べる」抜群に面白い書である。語りと逸話の面白さで他の追随を許さない凄い人が世の中にはいるものだと感心する。

本書を通読して印象に残ったこと、気づいたこと、などを感想として述べてみたい。

先ず、第1章「謎を解く驚異のデバイス」で、スカイダイバーがどうして1分近く悠然と空中遊泳できるのか、一休さんが寺の重い鐘をどうして指一本で動かすことができたのか、という謎を微分方程式という装置で解明できることが語られている。空気抵抗を取り込んだ微分方程式からダイバーの落下速度は「終端速度(時速約230km)」を超えないこと、強制振動の外力の角振動数が系の固有角振動数に一致すると「共振現象」が起き、重いものでも揺らすことが出来ることが説明されている。ここでは「変数分離法で空気抵抗もイチコロだ」(27頁)や「一休さんの勝利の方程式」(101頁)などのユーモラスな表現が現れ、思わず微笑んでしまう。振り子時計の開発に(1656年)初めて成功したのはホイヘンスである(84頁)という史実は、「サイクロイドの等時性」を発見したのがホイヘンスであると知れば、更に興味深いだろう(*1)。

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