不定愁訴のABC の感想
参照データ
タイトル | 不定愁訴のABC |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | Christopher Burton |
販売元 | 日経BP社 |
JANコード | 9784822261481 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » 医学・薬学・看護学・歯科学 » 臨床内科 |
購入者の感想
BMJ(英国医学会誌)監修のABCシリーズの邦訳。最新の情報を簡潔かつすぐ活用できる形で提示する、というシリーズの特長が、遺憾なく発揮されている。また、英国の医療制度や指針等に馴染みのない読者でも苦もなく読み進められるよう、所々に訳注を挿むなどの工夫が施されている。しかも原著より安価。
奇しくも同時期に邦訳が刊行された『不定愁訴の診断と治療』の原著である『Medically Unexplained Symptoms, Somatisation and Bodily Distress』は、疫学的な情報は豊富なものの、実際の患者にどう対応するのかという点があまり記されていなかったが、本書では、誰もが1度は経験したことのあるようなケースの提示に加え、不定愁訴の対応で最も重要と考えられる「説明」について、様々な章で具体的に扱われている点が良い。
「病気はない」というgood newsを伝えることは、時としてbad newsを伝える以上に難しいこともあるが、それを明示し、かつ方向性を示してくれている点が、とても評価できる。
あくまでも入門書なので、原著者が書いているように、不定愁訴の全てについては網羅されていないが、本書に記された基本的概念に通暁すれば、いくらでも応用が利くことだろう。その意味で、患者と真摯に向き合うには必読と言えよう。
奇しくも同時期に邦訳が刊行された『不定愁訴の診断と治療』の原著である『Medically Unexplained Symptoms, Somatisation and Bodily Distress』は、疫学的な情報は豊富なものの、実際の患者にどう対応するのかという点があまり記されていなかったが、本書では、誰もが1度は経験したことのあるようなケースの提示に加え、不定愁訴の対応で最も重要と考えられる「説明」について、様々な章で具体的に扱われている点が良い。
「病気はない」というgood newsを伝えることは、時としてbad newsを伝える以上に難しいこともあるが、それを明示し、かつ方向性を示してくれている点が、とても評価できる。
あくまでも入門書なので、原著者が書いているように、不定愁訴の全てについては網羅されていないが、本書に記された基本的概念に通暁すれば、いくらでも応用が利くことだろう。その意味で、患者と真摯に向き合うには必読と言えよう。